ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
2003.2月号

○月×日
飲み!
昨夜は小林君と飲みにいった。
最近梅沢トミオさんの番組を観て、「仕事と飲み」とのバランスが最高だなって思ってて、「飲み」も仕事のうちというか、どこかでイコールなんだなって思ってた矢先、小林君と飲みに行ったんだけど、やはり「飲み上手!」(笑)。どの店でも“顔”だし!
例えばレコーディングやリハーサルの後に、僕とかは帰ったりする「早く寝よう」と(結局遅くなるんだよね)、しかし小林君や牟田君達打楽器系の人はその後に飲みに行くんだよね。で、次の日も誰よりも元気!返って顔色悪いのはこっちだったりする。
昨日も会っていきなり「疲れてんのかよ!」と言われてしまった.....。
いやー、これから「飲み」モードにはいるぞ!
と思った矢先、ポットショットはツアーに出るらしい。よーし、打楽器系の人達に連絡しまくろう(笑)。
昨日も一人で秋葉原に行ってきた(笑)。
何かだんだん楽しみになってきた。昨日はラジオ会館っていうマニアックな、ビルに入った。アニメの同人誌の階に昼間から大勢の若者が(笑)。その奥にオーディオ屋があったり、コンピュータのパーツ屋があったり、その雑多な感じがまた面白い。
すっかり“アキハバラー”。
○月×日
筋肉痛!
今日は久しぶりのサッカー。
といってもフットサルなんだけど、トイズファクトリーの社員チームに混ぜてもらって、サニーと宇野と参加。
久々だったので、あまり無理しないようにしようとしたのだが、結局張り切ってしまった(笑)。その甲斐あってか、なんと得点王!しかも!しかも!しか〜〜〜も!ダブルハットトリックゥ〜〜〜〜〜!!ゴ〜〜〜ル×6!!!!パチパチパチ!
そんなに運動量はなかったのだが、少ないチャンスをモノにできたっつ〜の?(ナルシスト)
しかし、すんごい疲れた!凄まじい脱力感だった(笑)。
今日はブレスの取材で『レッドドラゴン』を観にいった。
実は全然期待してなかったのだが、これが大当たり!面白かった!
やはり『羊たちの沈黙』っていう金字塔があって、なおかつ『ハンニバル』っていう話題作も公開されたばかりだから、二番煎じどころか、三番煎じになってんじゃないのか?っていう先入観があったのだ。しかし、結果は『ハンニバル』よりも僕は好きだった。
配役も素晴らしい、エドワート・ノートンも実に良かったし、ハーヴェイ・カイテルのクロフォード役も渋かった(『羊〜』のクロフォード役のスコット・グレンの印象も強いが)。そして『イングリッシュ・ペイシェント』のレイフ・ファインズも怪演!特にエドワート・ノートンはこの作品を二番煎じ、三番煎じに思わせないほどの演技だった。アンソニー・ホプキンスの演技も『ハンニバル』ほど“ヒーロー感”が出てなく抑制されてたのも効いてた。
いやいや、ブレスの企画もこうして映画館に行くっていうのは実に楽しいね!
○月×日
ロック映像
えー、自転車(笑)。
もう毎年のように自転車通勤をする決意をここで語ってるのだが、まったく実現してない。
キヨシローさんは「自転車に乗り始めて声が更にでかくなった」って言ってた。
まー元々凄いんだけど、確かにGCのリハでのキヨシローさんの声のでかさはハンパじゃなかった!
もう、とにかく自転車に乗りたい!乗りたいのは山々なんだが、僕の場合、曲を車で書くので(笑)、車も仕事場なんだよな(笑)。だからレコーディング中はその日の音を聴く為に必要だし、曲書き中は作曲用に必要なんだよねー。でも、これからはレコーディング中は自転車にしてヘッドホンにしよう。そんで、リュックにパワーブック入れて自転車通いだぁ〜!
考えてみれば高校生の時は毎朝毎朝自転車で通ってたもんなー、ケースケと(笑)。
『Roots』の時に、宇野が僕の実家とケースケの実家のあまりにモノ近さにビビッてた!だって、100mぐらいしか離れてない(笑)。
来月『ビートルズアンソロジー』のDVDが出る。
音楽モノの映像って昔は大好きだった。特に高校生の頃は情報がまったくなく、時々やっていた20世紀のロック、ソウルの特番はもう宝物のように毎日毎日見まくった!RCがきっかけで興味を持ったジェイムス・ブラウン、サム&デイブ、ストーンズ、ジミヘンなどの映像は当時の僕にとってはどんな番組よりも輝いて見えた。そういう意味じゃ最近は「いつでも観れる」と思ってるのか音楽モノのDVDを観なくなった。
昔わざわざ吉祥寺のバウスシアターに観にいった、ザ・バンドの『ラストワルツ』のDVDを買った。5.1chだそうだ。そして20代の頃に観まくったU2の『魂の叫び』も買った(あれは名作だ!)。しかし、昔のように苦労して映画館に足を運んで憧れのアーティストの映像を観る、っていうこともやはり大事だと思う。あの高校の時観た映像は忘れられない。そういえば、数年前に買った10本セットの20世紀のロック映像のビデオ、全然観てない(笑)。
○月×日
プチ原画展
なんでも渋谷タワーレコードで、キヨシローさんの描いてくれた『CRY BABY』の原画が展示されるらしい。
さすがに恥ずかしいから見にいけないが(行ったりして)、現物は本当に最高なので時間がある人は是非見てみてね。
昨日は一日中コンピューターの復旧作業をしてた。
こういう作業って結構楽しいんだけど、上手くいかない時はかなりイライラする!
特に僕の場合せっかちなんで、思わずバックアップしてたデータを消したりするのだ。性格的には合ってないんだけど、結構好きなのでタチが悪い。何度も何度も再起動して、立ち上がるまでの時間がまたまた掛かって、そんな事をやってるとアッという間に真夜中になる。
そして「もっと性能のいいマックが欲しい!」ってなるのだ(笑)。しかし、そんなに劇的に変化はないのは分かってんだけど。
NHKの武蔵を見たんだけど、武蔵の役の人、全部が“熱い!”(笑)。
○月×日
焼き肉デー
昨夜は自分へのご褒美(?)に焼き肉&健康ランドに行った。
いや〜、焼き肉って満腹感というか、満足感が格別だよね(笑)。
その前の日はケースケや牟田君とかと中華を食べた。
遅くなったのでケースケを送ったんだけど、初めていったケースケの家は町田方面でオレにとっては未開の地だったが、昔住んでた多摩センターを思い出し、あの頃感じた空の広さを思い出した!都内よりも空が広いのだ。確実に(笑)。
こうして少しずつ、普通の生活に戻りつつある。「こういう時間に晩ご飯をみんなと食べてる」っていう感覚。
北川君から「『CRY BABY』のサンプル聴きました」というメールが来た。「キヨシローさんのイラスト羨ましい」とも(イェーイ!)。レコーディングが続くと何とも閉塞的な気分になるけど、こうしてその作品が出ていくことを思えば、やっぱりやめられないもんだし、好きなんだな。
そして、作品が出る頃はもう次へ気持ちは次へ向かってて、できあがったCDを聴くって事はあまりなくなる。
焼き肉の話に戻るが、焼き肉屋の隣の席に小さな子供がいた。
その姿を見て、「そういえばオレが焼き肉屋の存在を知ったのは......上京してからだ!」って思ってしまった。
外食を滅多にしなかった。そういう寿司屋とか、鰻屋とか、焼き肉屋なんて全然行ってなかった事に気づく(笑)。小さい頃の記憶で友達の家に行ったら「近所に晩ご飯食べに行こう」と向こうの親に連れられて、店に入ったらおじさんが白いご飯の上に豚肉を載せて食べてる姿が目に入って、それが美味そうで美味そうで(笑)。でも、外食禁止だったのか、家に帰ってから食べないと行けないと思った僕は「僕はいいです」って言って我慢したんだ。
あ〜、そのトラウマが今もオレを焼き肉に駆り立てるのか(笑)。
○月×日
サニーデー
サニやんと飯を食った。
思えばこれが初のサシ飯(笑)。うーん不思議な感じ。
渋谷のお気に入りのご飯屋に行って「お茶でも飲もうか」と入った店。「1階、2階どっちがいいですか?」って聞かれたので「2階で」と答え、通されたのが何と狭〜い個室(笑)。完全に恋人使用!対面してる壁際の部屋が丸見えなんだけど、みんなイチャイチャ!
オレとサニやんは体をその部屋に無理矢理押し込んで入った。どうもこの手の狭狭スペースが流行ってんだろう。
しかし、男二人でその部屋にいる光景は何とも恥ずかしいものだった。
その次の日は中西さん達とお寿司を食べにいった。
久しぶりに食べた寿司は美味しかった!その寿司屋さんの噂は北川君から聞いていて、北川君は風邪の時にその寿司を食べたら風邪が治ったらしい。でもわかる!お寿司って本当に日本が世界に誇れる食べ物だ!明石家さんまがテレビで「風邪をひいたら“これを食べたら治る”っていう食べ物を自分で決めてそれで自己暗示にかけると本当に風邪が治る。わいの場合はメロンや」って言ってて、オレはその食べ物を寿司に決めたぞ(笑)。
矢野さんのジャケットのデザインを前のアルバムからやってんだけど、今回も頼まれてレコーディング中に矢野さんと一緒にロケハンを兼ねて、2日間に渡ってカメラを持って都内を映してまわった。カメラマンとも打ち合わせをして「とりあえずロケハンだけしてきます」って感じだったんだけど、そこで撮った写真がかなりいい感じだったので、恐らくジャケットの写真も呼人作になりそう....。カメラマンデビュー(恥ずいぜ)。
ゆずのプロモもそうだけど、家で矢野さんのジャケットのラフを写真をプリントアウトしてカッターで切ったり、貼ったりして作ってると、ふと「オレの肩書きはなんだ?」っていう錯覚に陥ってしまう(笑)。深夜までレコーディングをして家に帰ってジャケットデザイン(笑)。
でもかなりいい感じにできそう!
○月×日
よっひーどっきりマル秘バースデー
昨夜は矢野さんのレコーディングでスタジオにいた。
いつものように謙二がいて、宇野がいて、平沼さんがいて、何も変わらない風景だ。
そして、滞りなくレコーディングも終わり、スタジオで平沼さんと談笑してると、突然凄い形相で宇野が「ちょっと来てください!」と入ってきた。「どうしたの?」って聞くと「謙二さんと矢野さんが喧嘩してるんです」と言う。「はっ?」
ロビーに行ってみると、謙二と矢野さんが黙って座ってる。
間もなく謙二が「じゃけー、あの水は磁力でキレイになるんじゃ(詳しくは後述)!」
すると、矢野さんはティッシュペーパーで顔を覆って、涙を拭きながら「もう謙二さんなんか知らない!」と言ってティッシュペーパーの箱を投げつけ、出ていってしまった。何のことか訳が分からず謙二に「どしたん?」って聞いても、あいつは黙ったまま一言「やってしもうた.....」。
「何があったの?」って聞いても答えなく沈黙が続いた後、ドアが開いて矢野さんがケーキ持って「ハッピバ〜スデ〜」と笑いながら入ってきた。
そして、宇野を始めみんなが大笑いをして、謙二なんか笑い過ぎ泣いてる(笑)。
オレは“鳩豆状態”で唖然とするばかり。オレの脳裏にまず浮かんだのは「この小芝居と、このケーキには一体どんな関係があるんだ?」という事だった(笑)。つまり、まったく意味がないドッキリ付きのハッピバースデーだったんだけど、それゆえに思い出すと宇野の「ちょっと来てください!」って言う、あの表情も謙二の表情もいつもと違うかなり不自然なものだったし、かなりの三文役者ぶりだった。それにまんまと騙されるとは!
何でも最初は宇野と謙二が二人で喧嘩をする設定でリハーサルもしてたらしい(笑)。矢野さん曰く「その時の謙二さんの演技は迫真でしたよ!」だ、そうだ。最終的に謙二と矢野さんが喧嘩することになって、結局僕は矢野さんの演技に騙された!大いに騙された(笑)。
しかも、喧嘩のネタが“水”(笑)。
この磁力の水は最近オレが買って謙二に勧めたらアイツも買って、でも矢野さんは全然信じてなかったから、タイムリーな話題だったんだけど、「まさか水で喧嘩するか?」とか、「でもありうるかも...」とか、絶妙なネタだったのだ。
原案、脚色、監督は謙二で「ワシ、ちょっとした映画作れるな」と悦に入ってた。
とにかく、そのドッキリがあまりにも強烈すぎて、僕の魂はすっかり抜け落ち、真っ白な灰のような状態になってしまった。
まさか子供の頃、35才の誕生日にドッキリに掛かる自分を想像できたであろうか、いやできない!!
○月×日
ストレンジトラベル
何と、一昨日、昨日と福山に帰ってた!しかも仕事で!
ビュージックで『Roots』っていう、アーティストのゆかりの地を訪ねる番組があって、それでナビゲーターのカメラマン、ハービー山口さんと一緒に松永、福山、尾道を撮影して廻ってきた。広島空港に着くとその名も“カープ観光”と書いてある大きなバスがお出迎え(笑)。
その大きなバスでまず松永駅へ。
松永にレコード会社のスタッフや、宇野(マネージャー)といる光景が何とも不思議な感じだった。
夜は宇野が実家に泊まりにきた。そんで宇野は、オフクロと一緒に古いアルバムを見たり、ドイツ旅行の話をしたりして(知らなかったぞ)、盛り上がってた。
しかも、後でわかった事だが極秘裏に謙二が宇野に常にメールで指令を出してて、「台所のヨッヒーの描いた絵の由来をお母さんに尋ねるべし」とか「ドイツの事を尋ねるべし(オフクロはドイツ好き)」とか、遠隔操作をしていた(笑)。
自分の住んでた町だから当たり前になってる部分もあるけど、みんな松永の街並みを「映画のセットみたい」って盛り上がってたのが、不思議だった。
しかし、カメラを回しながら田舎を大勢で歩くとジロジロ見られるので恥ずかしかった(笑)。まー滅多にない経験だったので良かったけど、あと感じたのは松永も福山も人が少ない!ってことだった。それは訪ねてったポレポレのユウさんに確かめた所間違っていなかった(笑)。人口が減ったんじゃなくて、人が出歩かなくなったって言ってた。不況だから?それとも子供達はゲームをやってるから?日曜日の福山の商店街に人がまばらっていうのは、僕らがいた頃は考えられなかった。若者も沢山歩いてたような気がする。
ハービーさんとも久しぶりだった。持参していったライカのカメラは、昔ハービーさんに銀座までついてきてもらって買ったんだ。
多分、7、8年振りに会ったけど、相変わらずパワフルで元気そうで嬉しかった。
ハービーさんに「そのレンズ、今もう凄い値段あがってるよ!売る時は僕に売ってね」と言われた(笑)。最近は全然写真を撮ってなかったけど、何かまたいっぱい撮りたくなった!そういうきっかけにもなったような気がするな。
まーとにかく不思議な旅だった。
みなさん、お疲れさまでした〜!