ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
2005.7月号
○月×日
あつ、あつ、亜熱帯(by ヤマクミ)
ここんとこ、『徒然道草』のレコーディングの突貫工事で毎日籠もりっきり。
曲作りは早かったんだけど、それを本テイクに差し替える段階で時間が掛かってしまう。
「デモテープみたいなものだし」とか「そんなにちゃんとしなくてもいいじゃん」というラフな気持ちと同時に、本テイクに差し替える段階で“ちゃんと”やってしまう。これは性分なのか、A型の宿命か、思いっきりラフでもいいと思うんだけど「人様が聞くんだし」とついつい...。
人が来た時、せめてパジャマからTシャツぐらいに着替えて、玄関に出て応対する感じかな(笑)。
そんなこんなで、結局毎日深夜まで作業しております。
去年は、何も分からない状態で“弾き語り”というのを凄く意識したけど、今回はもう少しだけ作品っぽいかな。
NHKで暑さ対策の番組やってたけど、1970年代と比べても本当に日本の気温が上昇してるんだね。
この間、凄い湿気が少なくて気持ちいい日があったけど、確かに昔はあんな感じだった。暑くなってるというのもあるけど、湿気が多くなってるんじゃないかな。だから亜熱帯化して来てるんだね。ナットク。マジ生態系とか変わりそう〜...。
そんな、暑さ対策で面白かったのが、クーラーの室外機の熱を土に逃がす方法。これを全国でやったらかなり温度下がりそう。
あと、ツタを窓やベランダに生やして“緑のカーテン”にする方法。これは、すだれと比べものにならないぐらい温度が下がるみたい。はっぱから出る水分が更に温度を下げるみたい。よく外国でツタに覆われた家とかあるけど、ちゃんと理にかなってるんだね。
後、『風の谷のナウシカ』みたいに、風が街に吹いてくるような計算はできないのかな。
せっかく、東京は海も近いし川も沢山あるのにね。
それと、昔の日本家屋の良さをもっと色んな所に利用できないものかな。
土間とか、瓦、ツマの長い屋根。昔は薄暗くて、ヒンヤリした玄関とか「何で日本の家ってこんなに薄暗いのかな〜」って思ってたけど、あれも先人の知恵なんだよね。確か島田洋七さんの佐賀の家も、土間があったな。土ってヒンヤリしてんだよね。
ジャパニーズスタイルは素晴らしい!
○月×日
『佐賀のがばいばあちゃん』
昨日は、西宮のおばさんのピアノ教室の発表会のゲストで歌った。
僕の前が合奏で、リコーダーを持ってる人達をみて「そういえば小学生の時、リコーダー全然吹けなかったな〜」と思い出した。そう、音楽の成績悪かったんだよね。ピアノも習ってなかったし、そんな僕がこんな舞台に呼ばれるなんて、人生は不思議(笑)。
夜は、親戚みんなで夜中まで盛り上がった。
おばあちゃんも来ていて、かなり頑張って起きてた(笑)。
僕はその場で、できたての新曲「song for mama」を親戚の前で歌ったのだが、歌詞を聴きながら「これはあんたの事や」「これは私?」とか、それぞれで解釈しながら盛り上がってた。この一族のDNAは濃い〜な〜と思った。
帰りの新幹線で、おばちゃんにもらった島田洋七の『佐賀のがばいばあちゃん』という本を読んだのだが、もう感動!
最初は笑いっぱなしだったのだが、後は泣きっぱなしだった。新幹線で泣いたのは初めてだ。
みなさん、特に男は絶対読んで下さい!おすすめ!
何か、日本人が忘れた日本の原風景、母性、社会、すべてが詰まってる。
前にテレビ番組で、島田洋七さんが家を佐賀に建てて暮らしてて、そこから東京や大阪に働きに出てるのを観た時、正直僕にはポーズに映った。田舎暮らしをアピールしてるとか、後そういう生活スタイルを取材させる必要あるのかな〜とかね。
それに、ある番組では洋七さんの奥さんが夫の浪費癖を訴えるみたいな企画をやっていて、そこでも佐賀から通うのは大変で、後輩達に毎日何十万も使わないと駄目だから、みたいな事を彼が言ってて「やっぱりポーズかな〜」と、やや冷ややかな感じで見ていた。
しかし、この本を読めばもう全肯定!!
小、中と過ごした佐賀への愛。環境。人間らしい営み。そのスタイルを世に提唱してるんだという風に理解できた。
一気に島田洋七ファンになってしまった。
こんな爽やかな涙を流したのは『フィールドオブドリーム』以来だな。
なんと映画化も決定みたい!
○月×日
ゆず at 日産スタジアム
行ってきました。ゆずのライブ。
さて、日産スタジアムはW杯の決勝戦以来じゃないかな。しかし、グランドに観客は入らない訳で、実際6万人を目にするとビックリするね。
もうローリングストーンズ!U2!そんなスケール。いや凄い迫力。
そして、何と清志郎さんがいて、何と何と隣で一緒に観る事になった。
俺の中ではいつまで経っても“神様”なので、やっぱ緊張しちゃった(笑)。
でも、あんなに長い時間一緒に過ごせただけでも幸せ(乙女みたいだな)。途中『友達の唄』の時、「これは『おはようダーリン』に影響されたんですよ」って言ったんだけど、『おはようダーリン』に影響されてアレンジしたって言いたかったんだけど、それ以上緊張して言えなかった。中途半端な解説だったな(笑)。でも、今までの中で一番喋れた!ウシシ...。
さて、ライブの方はこれまた盛りだくさん!
北川君もハワイに行ってる頃から、この日の事をいっぱい話してた。そういう気合いが十分伝わった。
岩沢君の声、あとハーモニカもメチャクチャ音が通ってたな〜。
ベスト盤後のライブっていうのもあるけど、6万人を前にやってる彼らを観ながら、初めて見にいった伊勢佐木町の路上や、初めてのライブハウスだった下北沢のQue、公園通り劇場でのライブ、初の渋公などを思い出した。
8年経った後、こうやって多くの人の前でやる事は、日本では本当に難しいから、改めて凄いと思った。
特にゆずのように「もの珍しさ」とか「路上」とか、特異な状況で出てきたアーティストでは尚更、奇跡だと思う。
でも、ライブを観るとそのすべてが「そりゃそうだよね」とナットクしてしまう。
特にお客さんを観てるとわかる。「流行ってるから」とか「みんなが行くから」というよりは、もうしっかり根付いてる感じがする。
とにかく、圧巻のライブだった。
今日は、親戚がやってるピアノ発表会に出るために西宮へ向かう。
が、がんばってきます。
○月×日
サマータイムブルース
暑い夏がまたやってきた〜(by子供バンド)。特に意味なし。
まず、今何をしてるかというと『徒然道草』に向けてレコーディングしてる。
結構忙しかったから、どうかな〜って思ってたんだけど、1週間で8曲書いて(笑)、一気に録ってる。
なんか懐かしいな〜、この感じ。去年もこうやって一人でコツコツやってたな〜。
あれからもう1年経つのか....。早い!
去年もイタリアから帰ってこんな感じで突貫工事したんだ。
この作業をしてると「徒然始まるんだ〜」って気持ちになる。気分も盛り上がるね。
というわけで、ツアーではまたCDを出せるように頑張ります〜!お楽しみに。
今日はフジファブリックを観にいった。
いやいや、最高によかった。ちょうど去年の民生っちの後夜祭で観た以来だったんだけど、もう違うバンド?っていうぐらい成長してた。
70年代の大学生が夢中で聞いたり、コピーしてたようなロックなんだよね。そんな香りがする。
志村君のお父さんに「寺田のビデオよく観てます」と声を掛けられた(笑)。光栄です。山梨で生まれた親子!
そして『呼人の部屋』vol.2も決定。
今一番好きな、ミドリカワ書房!とサカノボルト。初の初対面の組み合わせだ。大丈夫かな....。
それにしても、ミドリカワ書房はいい!本当にいい!みなさん是非、体験してみてください!
お楽しみに!!
あと、矢野さんのライブも行った。
これまた良かった。手前みそながら『僕の還る場所』『夜曲』にはちょっとウルっと来てしまった。
っていうか、矢野さん『夜曲』うますぎ(笑)。久々にオリジナル聞いてびっくり。というか更に自分のモノになってると思った。
そこに謙二も来てたので、一緒に飯を食って、その流れで数日後また飲みに行った。
そこで「誰呼ぶ?」という話になって、ま〜毎回そういう話になるんだけど、結局大体同じ人になるんだけど(笑)。
牟田君、アンソニー君という歴代ヨヒトバンドが揃い、さながら歴代ヨヒトバンド会になる様相だったのだが、あの3人はみんなエイベックスの仕事をしていて、そっちで盛り上がってて、しかも牟田君がエイベックスの社員の人も呼んで、実際はエイベックス会だった(笑)。
しかし暑い。寝苦しい。
だが、最近凄いアイテムを手に入れた。それは竹のシーツ(笑)。ヒンヤリして気持ち良いっすよ!!
○月×日
フットボールウィーク
3週間連続でサッカーをした!
凄いね〜。しかも、どの日も陽が出てなくて絶好のサッカー日和。
そして、昨日は「一体何年ぶり?」と金やんに言われたぐらい久々のゴールを決めた!
いや〜すっかり忘れてたゴールの味(笑)。やっぱ気持ちいいね。
そして、3週間目にしてようやく勝利!勝つと疲れも違う。
今、プロ野球の視聴率がガタ落ちらしい。
女子バレーの方が圧倒的に視聴率がいいと新聞に書いてあった。
不思議なもので、ホントテレビ回してても、野球やってると「何かマイナーなスポーツやってる」って感じに映ってしまう。
イメージってでかいんだね。女子バレーだって、フジテレビがやってなかったら、もっとイメージは違うと思う。
だから、本当にもっと若い感性をもったプロデューサーに番組を作らせればいいのに...。きっと、古参のプロデューサーが野球の番組を作ってるんだろう。せいぜい、ゲストにタレントを出すぐらいだ。僕もすっかり観なくなったもんね。メジャーばっかだ。
15年ぐらい前は、風鈴、野球の番組、ビールはセットで夏の風物詩だった。
何の理屈もなく、野球のチャンネルにセットしてた。野球のない月曜は何か口寂しい感じがしたものだ。
もう1度、ああいう日本の夏の風物詩になってほしいね。
○月×日
『ダニー・ザ・ドッグ』
昨日はリュックベンソン脚本の『ダニー・ザ・ドッグ』を観た。
全然期待してなかったんだけど、これが良かった!
いや〜改めて、リュックベンソンは素晴らしいね。何がいいかっていうと、キャラクターの作り方、描き方が、日本っぽい。何か宮崎アニメ観てるような感覚。元々日本人とフランス人の感覚って近いと思ってて、これがもしハリウッド映画だったら、もっと単調なアクション映画で終わってたと思う。S・セガール映画のようなね。逆にいうとアクションスターを扱う映画はそれだけ難しい。難しいというか、余り考えて作られない。
リュックベンソンによって『ランボー』『ダイハード』とかには描かれない“陰”の部分がうまく描かれたアクション映画になってると思う。
ジェット・リーも『HERO』ぐらいしか知らなかったし、ここ最近のリュックベンソンの作品も全然観てなかったので、余計に新鮮だった。
この作品は、アクションというのはあくまでもオマケで、親と子を描いた映画だと思う。でも、それをジェット・リーが演じる事によって、益々リアリティーが出ている。『たそがれ清衛兵』を真田広之が演じた時のような感じ。これは中々ハリウッドでは無理だと思う。
映画を味付けに例えると、ハリウッド映画の味付けは、ステーキハウスの味。でっかい肉に、塩こしょうをドカっとかけて食べる。いわゆる大味な感じ。日本はもっと繊細なしょうゆ、味醂、酒、塩を絶妙にミックスする感じ。この味付けでアクション映画を撮った最初の監督が黒澤だと思う。
とにかく、いい映画でした。ま、『ニキータ』『レオン』と同じといえば同じだけど(笑)。
でも、それを突き通すってある意味格好いいよね。
昨日は一人フレンチならぬ、一人ジンギスカンだった(笑)。
今も全然お腹が減らない。それぐらい食っちゃったな〜。
○月×日
サッカー
昨日はカメラマンの平間さんのチームとサッカーをした。
平間さん、久しぶりだったな〜。その平間さんのチームがメチャクチャ強くて(笑)、完敗でした。
でも、最後はこっちもイイ感じで連携ができてきて、いい形を何度も作れた。
やっぱり相手が強いと、それなりにこっちのレベルも上がっていくものかもね。
これはどのスポーツにも音楽にも言えることかもしれない。
「仕事は忙しい人に頼め」ってことわざもあるように、仕事ができる人と組んだ方がスキルが上がるという事と近い...いや近くないか(笑)。
1週間の間隔でサッカーをしたわけだけど、全然体の疲れ方が違う。やっぱり定期的にやんないとね。
おまけに2日とも、雨模様で涼しくて絶好のサッカー日よりだった。
それにしても、平間さんのチームは強かった!何か若い人がわんさかいた。しかも集まりがいい!20人はいたな。
平間さん、またよろしくお願いします!
夜は、はなわ君と『呼人の部屋』の挨拶がてら、食事をした。
彼のベースの弾き方には「パンク臭」がするなと思っていたのだが、やはり彼は横道坊主やストリートビーツなど、男臭いバンドが好きだったみたい。そういう雰囲気があるもんね。そして『佐賀県』はヒットする5年も前から歌っていたと聞いてびっくり。
あと、彼も『呼人の部屋』と同様、自分で月一回のライブを中野でしてる。
やっぱり、誰でもライブで自分の感覚を維持していかないと駄目だと思う。それをはなわ君は本能で感じたんだろう。
いや〜、どんな感じになるのかな〜。楽しみ!
○月×日
2人フレンチ
先日、トライセラの林くんと2人でフレンチに行った(笑)。
そもそも、寺田の打ち上げで「僕は一人でもフレンチに行けますから」と林君が言ってて、「こ、これはウマが合いそう」と一人ほくそ笑み(笑)、「じゃ、今度2人でフレンチいこうよ」と話を持ちかけたのが、きっかけだった。それがやっと実現したというわけ。
しかし、男2人のフレンチはオツですな!
メニュー読んでも、さっぱり分からないし、超狭いテーブルに2人だし、大きい声出せないし、骨付きの肉を残した林君が「何か子供みたいな残し方っすね」って言って、僕が「ホントだね」とボソボソ言ったり、かなりイイ感じの時間でした(笑)。
その後、移動して林君行きつけのバーに行って、結構朝まで飲んだ。
林君に「ミュージシャンの友達はいる?」って言ったら「全然いないっす。呼人さんが久々のミュージシャンで、緊張してますよ」って言ってて、「やっぱそうなんだ、何でミュージシャン同士って余り交流ないんだろうね」って話になった。
お笑いの人達は結構交流あるのにね。
林君も地元の友達がメインだって言ってたけど、僕もそうだもんね。
それにしても、僕の読み通り林君とは凄い波長が合った、というかあのちょっと気怠い雰囲気が心地良いね。変に気を使わないし、使わせない雰囲気は独特だ。時間がゆっくり過ぎる感じ。最後の方は二人とも酔っぱらって、フラフラしてたけど、あっという間に時間が経った。
また飲みに行きたい、というか頻繁に俺もあのバーに行きたい(笑)。
しかし、俺誘い下手だからな〜。どっちかっていうと誘ってもらうのを待つタイプなんだよね〜。
ま、年上を誘うのは勇気がいるらしいから、また僕が勇気を出して誘ってみよう。
今度は、トライセラの三人を誘おうかな(笑)。
○月×日
Thank you sold out!
おかげさまで『寺田ワンマイクセッションズ』売り切れました。ありがとう!
サーバーのダウン等で、ご迷惑をかけたみたいで、スミマセン。
でも、今回『toy's hop』オープン、CD発売に向けてスタッフのみんなが凄い頑張っていて、今まで音楽業界にいなかった人達が手探りで、手作りで、寝ないで作ってるのを端で見てたので、どうかその努力をくんであげて下さいね。オープンの時もすぐスタッフがメールをくれたりなんかして、昔ジュンスカでデビューした頃、トイズも同時にできたんだけど、その頃はホントこんな感じで手作りのレーベルだった。
今回はそんな事を思い出した。
これからも『toy's hop』応援してあげてください。
『寺田ワンマイクセッションズ』発売にあたり、快諾してくれた民生っちにもう一度「ありがと!」。
今日は布袋さんを観にいった。
マジ最高!宇宙一のギタリストだ!
布袋さんのライブには夢がある。色んなライブを観てきたけど、何かこういう夢を感じる感覚は余りないかも。
何だか、中学生の頃に描いた夢のロックのライブっていうのかな。ギターというものに凄いマジカルなものを感じてた頃にタイムトリップさせてくれる。『20世紀少年』のロック描写のような世界。いや〜帰りは遊園地に行って帰る時のような寂しさがあった。
でも、布袋さんに久々に会えて話せて、嬉しかった。しかし、オーラが凄すぎ(笑)。
『オーシャンズ12』観たけど、うーん(笑)。