ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
1998.2月
○月×日 名波がんばれ!
今日、名波に電話した。代表の合宿は今日で終わりみたいだ。いよいよ98年の戦いが始まる。オレは3/4の香港戦に行けるかもしれない。名波がんばれ!
○月×日 おじいちゃん誕生日おめでとう!
2/26は226事件の他にも重要な日だ。それは死んだオレのおじいちゃんの誕生日でもあるから。偶然にも昨日おじいちゃんの夢を見た。メチャクチャ恐い人だったけど、思い出すのはやさしい笑顔だけ。おばあちゃんもそうだけど、オレも年をとった時孫からこんな風に思われる奴になれるかなぁ?この間、おばあちゃんから手紙がきてて「ちゃんと夜には早く寝て、太陽とともに起きるように」と書いてあった。........おばあちゃん、努力するね!
○月×日 謎につつまれた生活
アーティストの私生活は謎につつまれてた方がいい。それは大正論。だいたいアーティストの方が一般人より地味に生活してるし、遊びにもいかない。昔のツェッペリンみたいにツアーに行って、女をはべらせて、ホテルの窓からテレビを投げるなんて生活をしてる人がいればかなりかっこいいかもしれないが、だいたいは地味だ。岡村くんの私生活は期待を裏切らないかっこいい生活だったけど、ジミケン(ミスチルの野球チーム)で対戦したブランキーのベンジーや、グレイの人なんてしばらく気づかないくらい地味だったもん。つって今日は一体何を言いたかったんだ?何だか眠いのでもう寝よう。
○月×日 10000円のカレー物語
今日はあの『吉野屋』と並ぶ牛丼の老舗、『松屋』でカレーを食べた。『松屋』のカレーは実は超うまいのだ。で、最初に食券を自動販売機で買うのだが、10000円札しかなかったので、10000円を入れて430円のカレーの食券を買った。そんで久々のカレーに大満足して、店を出て近くの喫茶店でコーヒーを飲んだ。それでその店を出るときに、「あ、さっきの『松屋』の自販機に10000円のおつりを取るの忘れた!」と気づいたのだった。急いで『松屋』に戻って店員に事情を説明したのだが、店員は「次の人が取ってったんでしょうね」の一言.....。つまりオレは10000円のカレーを食べた事になってしまった。これは人生修行の授業料か?うーん、今日は天誅殺か?それは神のみぞ知る。
○月×日 これもひとえに人徳か?
今日はゆずの2人から誕生日プレゼントを貰ってしまった。
銀のフォトフレームで、中はなぜかゆずの2人の写真が.....。おまけに一年中飽きないように、色んな種類の写真が(またこれが笑える写真ばっかなんだ!)入ってた。ほんとにありがとう。30にもなって、21才の若者に誕生日を祝ってもらえる大人がいるか?そうそうはいないだろう?オレはそういう意味じゃ幸せ者だな。そういえば昨日、D.フィンチャーの『ゲーム』を観た。
もうちょっと何とかすれば名作になったかもしれないけど、あれじゃ退廃的な金持ちの暇つぶしをただ見せられてるだけだもんな。やっぱ『タイタニック』にすれば良かったかな。
○月×日 雨の日は家にいるのが好き......
昨日の夜はゆずのオールナイトニッポン聴いた。
さすがにAMは似合う&『ゆずマン』の曲もすごくマッチ(たのきんではない)してた。そんでもって、今日は昨日の疲れからか起きるのに苦労した。おまけに雨。何で洗車したら必ず次の日に雨が降るんだ?その雨の中を渋谷へ久々に車を飛ばした。道玄坂のヤマハへ行って買い物をして、目黒にできたスタジオへ向かった。うちの事務所のつくったコンパクトスタジオで、なかなか居住性もよくて、いい感じだ。今年はここで名曲をたくさん生むぜ!!
○月×日 ジーコおめでとう!
今日はオレのライブでお馴染み、もうかれこれ7年程のつき合いになるドラムのジーコこと小島徹也の結婚パーティーを我が家でやった。
相手はオレの仕事で出会った人で、いってみればオレは愛のキューピットなのだ。他に関東福山会のフライングダッチマンのヤッチン、チク、ミスチルのライブでギターを弾いてた修二も来た。久しぶりに色んな人が来て楽しかったな。もう上京して10年も経つのに一瞬、高校の頃にタイムスリップするもん。とにかくジーコ、結婚おめでとう!!
○月×日 フィラデルフィアチーズは最高・においしい
今日は約1週間振りにフットサルをした。しかし井手クンというウーロン舎の人に思いっきり正面衝突されまたまた膝を悪くした。
『2月7日の本』ていう本があって、それに「足の怪我に注意」と書いてあったのを思い出した(........)。でも向いてる職業は「ミュージシャン(!)、映画監督など..」と書いてあった。最近ますます天職ではないかと思いはじめた。何たってボク、今年で芸能生活10周年だからね・すごいよ、その前の10年といえば10才だったんだから。だんだん時間が加速していきやがる!ま、どーってことないさ。
○月×日 今日はなんだか
今日は長崎のラジオの収録にゆずの2人がやってきた。
さすがラジオ馴れしてるので、何だか異様に盛り上がった。もうすぐ『ゆずマン』発売です。是非、聴いてみて欲しい。「ホッとする」感じがないこのご時世、時代が彼らを生んだのではないでせうか?その後、目黒のスタジオでデモを録って、ラママにカネトくんのバンド、ウィリーズアップルを見に行った。すごい人だった。
○月×日 きのこスープ物語
上京してきた時....今から12年も前の事だけど、東京でお世話になってるおじさん、おばさんに渋谷の『ロゴスキー』っていうロシヤ料理屋に連れてってもらった事がある。
そこでご馳走してもらった中で特に美味しかったのが「きのこスープ」だった。で、帰りに「また今度きて食べよう」と思って表のウィンドゥの「きのこスープ」の値段を見たら、何と800円だった!田舎から出てきたばかりのオレにとってその値段はまさに“腰が砕ける”程の衝撃だったのだ。「東京っていうのはこんなにも飯が高い所なんか!?」って感じだった。それ以来『ロゴスキー』の「きのこスープ」を自分の金で食べる事が夢になった(情けない夢...)。そんでその後2年後、初めて仕事でもらった給料でガールフレンドを連れて意気揚々と『ロゴスキー』に乗り込んだ。オレがどんな想いで「きのこスープ」を注文したのかガールフレンドは知る由もない。しかも、当然ながらさほど800円という値段には驚いてない。
あれから12年、久々に『ロゴスキー』にいって「きのこスープ」を食べてみようかな。
○月×日 けふはバレンタインデー
今日はハリに行って(サッカーで膝を悪くしたので..)、六本木に行ってレコードを購入。
『ジャッキーブラウン』のサントラとモンキーズのベストとカーナビが良いって言ってた小沢健二の『ある光』、スティービーワンダーの『青春の軌跡』、『心の詩』などを買った。久々にいっぱい買った。あんまりレコードやアーティストの批評をしてると近田春夫みたいになるのでやめておこうっと。
その後、ご飯を食べてたら岡村くん(ナイナイではありません、靖幸くんデス)から久々に電話があった。妙に優しい声だったので余計ビビった。また近々会いたいな。
○月×日 今日はフットサル
今日は久々にフットサルをした。ミスチルのジェンや中川くんもだんだん上手になってきた。
もうすぐ試合もできるはず。オレは相変わらず膝が痛くて本調子じゃないんだけど......。
○月×日 何で金メダル獲ってないのに愛ちゃんがテレビに出るの?
かわいいからか?それだけか?
何でメダルも獲ってない上村愛ちゃんがテレビに出てんの?おかしくないか?あれがもし逆だったら絶対多英ちゃんはテレビに出れなかったはずだ。
はっきりオレは多英ちゃんの方がかわいいと思うぜ。なのにどのテレビ局も「愛ちゃん、愛ちゃん」っつってさ。あれは差別だ。
こんなにムカついてたら、まるで小林雅之の『果てしなきハテナ?』だな(またか)。でもあと一つだけ気になるのがあるんだ。
あの少年隊の『湾岸スキーヤー』ってなんじゃい!久々に、西田ひかるの「ビタミンCをゼリーでね」っつうコマーシャル以来の気になる唄だ。あれは。
○月×日 気持ち悪いー!
今日も飲んでしまった。カーナビ(マネージャー)とトイズの平山くんと自由ヶ丘に行った。
昨日は夢にビートたけしが出てきた。もちろん面識はないんだけど、「今から飲みにいかない?」と誘われた。
最近『キネマ旬報』の別冊のたけしの本を読んで、どこかでものすごく彼を意識してたのかもしれない。彼のトラウマは『死』だと思う。それもかなりオレの生理に近いものがある。だから「オレだったら、たけしよりもっといい映画を撮れるよ」っていう気持ちと同志に近い気持ちが錯綜したのかもしれない。
好きでもないクラスの女の子が夢に出てくると、次の日から妙に意識してしまうのと似て、今日はやけにたけしを意識してるかも...。
最近、また宮部みゆき熱が復活してきてて、『今夜は眠れない』を読んで、「いつかオレがこれを映画にしたい」と思った。今日は『スナーク狩り』を読んでる。推理小説には珍しく殺人がないのがまた上品でセンスがいい。
○月×日 『スクリーム』は....
オリンピックも始まったが、日本の選手は負けても顔に余裕がありすぎる。これが30年前の東京オリンピックのの頃だったら、もっと精悍な引き締まった顔つきをしていたはずだ。日本人の物欲や、飽食な生活がそうさせてるのだろう。
『スクリーム』を借りて観たけど、つまんなかったな。つーか怖くて早送りして観たからなんだけど......。
○月×日 中田は痛い
「週刊現代」の中田のインタビューを読んだ。彼のツッパリ度がオレが20才の頃とオーバーラップして、何だか気恥ずかしくなってしまう。「サッカーだけやってると世界が狭くなってしまう。だから色んな人と交流を深めたい.....」などと書いてあったが、かといってマネージャーを通して名のある文化人と交流することが果たしてそんなにいいことか?(本宮ひろしとの対談にチョッチジェラシーを感じてるのかも?)。出会いはすべて偶然生まれるものだ。それじゃ、「僕はあのサッカーの中田です。こんな有名な僕と知り合いになりませんか?」と言ってるようなもんじゃん?だったら、もしこれから出てくる若い世代が彼に同じように接してきたらどういう態度で接するのだろう。「君は有名じゃないから会わない」って言うのか?でも!でもなのだ!オレも20才の頃はそんな感じだったのだ。とにかく今の自分の世界を外へ外へと持ってった時期があった。だから今の中田を何だか直視できない自分がいるのかも....。
○月×日 ブランキーのベストアルバム
出たぞ、東芝時代のベストが。
本気で憧れる数少ない男だぜ。ベンジーは。「アンアン」とかでよく「抱かれたい男ベスト10」とかやってるけど、ベンジーが1位になんないようなセンスの雑誌じゃ大したことはないな(でも選ぶのはブスな読者)。
RCやブルーハーツなど「こいつらと同じ時代に生きてて良かった!」と思えるバンドはあったけど、今はもう解散していない。だからそれを体感できるのは今やブランキーだけ。
○月×日 『ロングキスグッドナイト』
『ロングキスグッドナイト』を観た。面白かった。何でも脚本が史上最高の値段で買われたらしいが、それも納得の内容。映画は2時間の間オレたちをうまく騙して虚構の世界へ連れてってくんなきゃ意味がないもんね。
あとシネスイッチで『草原とボタン』という映画。これがものすごく良かった!!『わんぱく戦争』のリバイバルだけど、あの映画で少年たちがみんなで基地を作るのを観て、「あ、これは世界共通なんだ」と思うと同時に「男がああやって自分の砦を持つというのは本能なんだな」と思った。もう10才位で自立(巣立ち?)するんだよ!男は。
○月×日 ユーミンについて
オレが人生で音楽的影響を受けたアーティストは2人。清志郎とユーミンだ。
そのユーミンだけど、何年か前のライブで彼女がステージを降りて観客席を走り回るという場面があった。まー普通の人が見れば何て事ないコンサートの1場面だ。だけどオレはその時に「ユーミンが変わった」気がした。
“ステージから客を見下ろす”という姿勢はユーミンが教えてくれた事だ。客にとってステージのアーティストは2時間の間すべてを忘れさせてくれる幻だという事を。それがあの頃からユーミンは客と同じ視線に降りてきたような気がする。
オレはこれからも彼女を清志郎と同様、見続けていくつもりだけど......。どういう枯れ方(生き様?)を見せてくれるのか、期待している。
○月×日 テクノって........
クラスでモテなかったような奴等がやってんだな。似たような奴等が最近ナイフを持って人を刺したりしてんだな。
○月×日
君は『スリングブレード』を観たか?
オレはこのセリフを一体今年何回言うだろう?
もう説明はいらない。この作品に出会えただけでも、この時代に生まれてきて良かったと思える。ずっと大切にしたい作品だ。