ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
1999.09月号
○月×日
関東福山会
今日は昼間フットサルをして、その後謙二から電話があって一緒にご飯を食べる事に。
「久々に兵隊集めるか?」って謙二が関東福山会のメンバーのタカオリに「今からたくさん呼んで盛大にパーティー開くから来て」と電話した。
しかしフタを明けたらこの3人しかいなくて、「オレ達友達いないよねー」としんみり.....。
しかも謙二が呼ぶのはいつもオレの松高の後輩ばかり。「お前何でいつも松高ばかり呼ぶの?友達は?」って言うと「いやぁ〜ヨッヒーに気をつかって....」って言うもno
だから「じゃ、他に呼ぶとしたら、誰?」って聞いたら「...................」。「結局いないじゃん!」。
しかし、そのうち松校の後輩のチクが来て、タカオリのバンドのメンバーが来て、金やんが来て、ゆずのリハが終わったばかりのユリッペも来て、随分と賑やかになった。ここのところ、オレと謙二は松高の後輩達の“モチベーションを上げる”役になってて、今日もタカオリのモチベーションを上げてしまった。さすが先輩。
でも時々ふざけすぎて金やんや謙二に怒られる......。
昔から調子に乗り過ぎて失敗するタイプだったからなー。こういうところは大人になんないとね。反省、反省。
○月×日
小林くん
9月は早かった!
でも、今月号を読み返してみるとライブも今月だったし、『君よ憤怒の河を渡れ』を見たのも今月。
川西君とレコーディングしたのも今月の事か.......じゃ、やっぱ充実してたのかな。
そういえば長崎でやってるラジオに今度ポットショットで有名な(笑)小林君がゲストでくる。長崎のみなさんお楽しみに!!
何でも新作を出すらしく、この間のサッカーの時も「ラジオ出してくれ!」って睨まれて.....ウソ、言われ実現しそうなのだ。多分他のメンバーの人もくるのかな?とにかく、インディーズ界では飛ぶ鳥を落とす勢いのバンドなので、新作も期待してる。
しかし、小林くんと出会ってもう15年近くになるかな。東京に出てきて出会ったグッガイ(グッドガイの略)の中でもダントツの一位だ、小林君は。最初会ったときはあの顔だから「怖えぇ〜!!」ってマジでビビッてた。口も聞いてくんなかったし、オレも話しかけられなかった。それが、品定めが終わったのか(笑)、しばらくすると急に仲良くなって、一緒によく遊んだり飲んだりしたなー。オレは当時多摩ニュータウンの方に住んでたのに、ひばりヶ丘の寮まで急に呼び出されたて原付きで行ったり。だから中央戦線沿線、「武蔵境」や「三鷹」や「国分寺」あたりは今でも詳しい。それにしても、あんなに情の深い人は他に見たことない。何か昭和ヒトケタの頃はああいう人情味のある人は結構いたんだろうけど、現代ではいない!ましてや東京になんて.....、いや今や地方の方がいないな。きっと。
何かいつもあるポイントや節目で連絡があって会ったりしてるような気がする。
“でぇ〜ん!とそこにいる感じ”。
それが小林くんのイメージ。だから時々会ったりするとホっとするんだろうな。
なんか褒めすぎて気持ち悪いので今日はこの辺りにしておこうっと。
○月×日
「手に職」
やっぱこの季節は好きだ。
この涼しい風。サイコー!夏を一番好きになろうとしたけど、やめ!やめ!撤回!
夜になると、もうすっかり肌寒い風が吹いていた。やっと寝苦しさから解放だ!
先日、大塚利恵ちゃんのライブに行った。
もらったマキシ『笑わせてあげる』がかなり良かったので、そのままの勢いがライブにも出ていた。
改めて人のライブにはもっと行かなきゃ、と思った。いいライブを見ると刺激になるし、曲を作るカンフル剤にもなるし、よっぽど最悪のライブでなければ、何かしら得るモノがある。利恵ちゃんの場合、身近な事を歌にしてる感じがすごく新鮮だった。小学生の頃の日記のような、単純なんだけど、刺激的な体験や想い。あの頃って世界がすごく狭いから食卓の上の食べ物や食器にも色んな空想とかしてた。「オレもそんな曲書いてみたいな」って思った。素敵なライブでした。
あと、「手に職」をもった女性っていいなってオッサンみたいな事も思った。
彼女の場合、作詞作曲はもちろんなんだけど、ピアノの弾き語りがとてもいいんだよね。だから何か一つ「手に職」を持った女性はすごくいい事だと思う。
陶芸ができるとか、オレの個人的には書道が上手い人とか、そういうのいいなー。かっこいい!
おっとペルージャ負けたか.....。
○月×日
サーバーのお引っ越し
プロバイダーからのお達しでサーバーの引っ越しをしなきゃいけない。
この忙しい時期にそんな事してる暇はないんだけど、やんないといずれ閉鎖されちゃう。
この引っ越しが結構大変なのだ。
でも、この際不要なファイルも捨てられるし整理整頓だな。根気、根気。気づけば“ゆずネット”も含めて結構膨大な容量になってしまった。
懐かしい写真や、ファイルが残ってるかも....。まるで本当の引っ越しみたいだ。思いでの品を眺めながら片づけるあの感じ。
今日はダイエーが優勝。
松坂の日本シリーズも見たかったけど、西武はもういっぱい優勝してきたんだからダイエー優勝でいい。
問題は巨人。
清原の顔つきがすべてを物語っている。精気がまったくない。『犬夜叉』風に言うと「死霊で生きている」。
激しさや、闘志がどうしてもっと前にでてこないのだろう?中日はその辺が凄い。特に関川!!「お前今時そのスタイル古いんじゃ!」っていうぐらいガッツがある。清原はでもすごく期待してたんだけどなー特に同い年だし、初めての年に日本シリーズの優勝の直前にファーストベースで泣きじゃくった、あの姿。
巨人にくる前の日本シリーズで負けた時に見せた表情。こんなに絵になる男はいない!と思って凄い好きだったんだけど、最近の彼の体型を見てると「おい!オッサンじゃんか!!オレと同い年なんだから、もうちょっと若く見せろよ!オレでも食事とか気をつけてんだぜ!」って言いたくなる。
まず.....まず巨人の優勝はないだろう。
でも、まずは清原のシェイプアップから来年は始めなきゃ。
○月×日
四千年
今日はオレの名前の書道を書いてくれた先生が中国から来て、個展を開いてたので、平間さん達と見に行った。他にも4人ほど有名な先生が来てて、その場で色紙や半紙に書を書いて売っていた。
オレは『呼人』を書いてくれた先生にはんこを作ってもらった。何とその場で石を彫って作ってくれるのだ。オレの銀髪をみて「若い人向けに彫ってみました」とかなりアグレッシブな書体で作ってもらった。平間さん達は他の先生に半紙に字を書いてもらっていた。それを見ていたら羨ましくなって、ちょっと明日も一人で行ってみようかな?と思ってしまった。
それにしても中国の人って顔色がみんないいと思うのは気のせいかな?
みんなツヤツヤしてる。それとみんな恵比寿顔。笑顔がいいんだよね。「気」というパワーを最近日本でもよく使ってるけど、中国の四千年の歴史がもたらす「気」の作用はオレ達じゃ想像つかないかも。食べ物にだって「気」があって、それを毎日体に取り入れて生活してるわけだから、顔のツヤも笑顔もその辺から生まれてるのかも。
何かいかに日本人が不健康かっていうのがわかった。
そして、「書」は究極のアートだった。
実際書いてるのをみると、よくわかる。オレ達日本人からみると「ただの習字じゃん」って思いがちだが(思ってるのはオレだけ?)、「ノンノン!」まるで楽器を演奏するかのように真っ白な紙に命を吹き込むのだ。何もない所からオレ達がメロディーを考えるのと一緒。でももっと神秘性を感じるし、修行が大変そうな感じ。作曲って少しがんばれば誰だってできるけど、書道はちがう。気孔や鍼もそうだけど、“芸術も医療も中国へ向かってる”とさえ思ってしまった。
○月×日
小さい秋
もう全然起きられない。
毎日寝坊の嵐!
規則正しい生活を送ってると思ってたのは、単なる外が暑かっただけなのか?「がぁ〜ん!!」(←カナリノショック)。
DVDで『ブレード』がもう出ていたので、さっそく買った。U2の『メイキングオブ“ユシュアトゥリー”』のDVDも購入。嬉しい!
そう昨日は渋谷のHMVに行って、久々にCDをいっぱい買った。
昔はよくLDも置いてあったから、六本木のWAVEに行ったけど最近はレコード屋にあんまし行かなくなった。
昨日はエブリシング.バット.ザ.ガールの新譜とスローンの新譜とオーシャンカラーシーンの新譜も買った。そんで、その先のディスクユニオンでニールヤングのアナログを期待せずに探したらあった!こういう時って嬉しいものだ。
不健康なやり方かもしれないけど、オレはショッピングでのストレス解消の常習犯だ。
特に音楽機材の買い物は出ていく金もでかい。でも、そんなに無駄な買い物はないけど(少しはある......)。
これが大金持ちになると、もっとエスカレートしていくんだろうな。気をつけよっと。
○月×日
案の定.....筋肉痛
今日はいつもにも増して筋肉痛.....。
でも次の日に出るのはまだ若い証拠らしいからいいか....。
ジムに行って、サウナに入って、軽く泳いで上がった。平泳ぎがきつかった!「うぉ〜!」っていいながら泳いだ。
そいうえば昨日ミスチルの連中も「おおかみ!」とか「ライオン!」とか動物占いで盛り上がってたのには笑った。「お前らもかぁ〜!」ってツッコミを入れようかと思った。昨日はサニやんもいて、修二もいた、この間のオレのレコーディングにはユリッペが遊びに来たから、ゆずのライブメンバーによく会ってる事になる。しかも金やんは「10月にデイリーエコーでベース弾く」って言ってた。すごい人間関係の錯綜!っていうか身内だらけじゃん!(笑)
ここ最近近所の喫茶店で「ボーっ」っと過ごす事があまりないので、いかん。
マックを持ってってメールチェックして、ウトウトしながら過ごすあの贅沢な時間!
昔パリに行った時、そこにもう60年ぐらい通い続けてそうなおじいさんがいて、かっこよかった。オシャレとか粋とかそういうものを遙かに超越してホントに「大きなのっぽの古時計」じゃないけど、そのカフェの一部になってた。若いウェイターも自然におじいさんと何かしゃべってる。そのおじいさんを見ながらオレはアンのように“想像を巡らせた”。
「きっと若い頃から、ドイツに一時占領された第二次世界大戦よりも、もっと前からこのカフェに通ってて、長年連れ合った奥さんにも先立たれた。でも日課のようにこのカフェにやってきてオレのような観光客に混じって毎日新聞を買ってきては毎日同じ席でコーヒーを飲んでるんだ」って。
最近は原宿や至る所に“カフェ”なるものが乱立してきた。
もちろんファッション感覚でできたものだから、60年前から通ってるおじいさんはいない。女を口説く為に利用される、便利な店。
日本にもおじいさんと若者が共有できるような店がないと、何も残っていかないと思う。いつまでたっても。
○月×日
サッカーデイ
うおぉ〜体痛てぇ〜!
3ヶ月ぶりのサッカー。
今日はセンターバックに金やんがいて、もうチームから全幅の信頼を掴んでいた。
もう3、4年になる金やんとの付き合いだけど、こんなに頼もしい男だったなんて......。ス、テ、キ!
打ち上げにスライダースのライブ帰りの謙二とタカオリも合流。
2人ともライブがかなり良かったらしく、モチベーション上がりっぱなしだった。
そして念願のオレと謙二の憧れの的である、田原君と3人で飲んで、今度彼宅へ鍋を呼ばれに行くという約束を交わした。
相変わらず、渋かった!!
あと予約録画しておいたスカパーのベネチア戦を帰って観る。
名波がんばってた。
でも戦術っていうか、監督の意図がよくわかんない。このままじゃ名波がいきない。それでも1アシスト決めたし、惜しいシュートもあった。これから、これから!
○月×日
『シンプルプラン』
今日は『アイズワイドシャット』を観に渋谷に行ったのだが、信号待ちしてると『シンプルプラン』の看板が....。
迷わずそっちのキップ売り場に駆け込む優柔不断なオレがいた。
さて期待しまくってた『シンプルプラン』。
『スリングブレード』のビリー・ボブ・ソーントンも出てるし、原作は全米1位になったベストセラーミステリー。
感想は.......期待しすぎた、かな?って感じ。
同じ悲劇でも『隣人は静かに笑う』の方がアイデアもストーリーも面白かった。どうしてこれがベストセラーになるほどの内容なのか?って疑問に思った。原作者が脚本も書いてたから構成としてはしっかりしてたんだろうけど、監督の演出力かな?『ファーゴ』のコーエン兄弟とは親友らしいこの映画のライミ監督。でも『ファーゴ』の方が人間がよく描かれてた。
遠回りしたけど、今度こそ『アイズワイドシャット』を観に行かなきゃ!
○月×日
ハングリー?
「ハングリー?」っていうインスタントラーメンのコマーシャルがあったが、今日のオリンピック予選の野球、日本対韓国戦を観ていて思わず「ハングリー?」って叫びたくなった。インスタントラーメンの方は「お腹すいてる?」だろうけど、オレの方は「オマエらハングリー精神あんのか!」の意味だ。
これはサッカーを観ても、世界陸上を観ても感じた事。
何でも世界陸上の女子マラソンで優勝した北朝鮮の選手は、帰って豪邸とベンツをプレゼントされたらしい。昔のソ連や中国も確かそんな事をしてたはず。別に日本もそうしろ!とは言わない。でも、国際大会になると日本人の表情がすごく緩んでるようにみえる。筋肉もポチャッてしてるようにみえる。
昔、優作が「演技の表情は顔でするんじゃなく、細胞がするもの」って言ってて、意味が全然わかんなかったけど、今の日本人はどんなに鍛えてもハングリーさが足りないから、細胞が表情を緩くさせたり、筋肉もポチャってさせてるのかもしれない。
これは何もスポーツ選手に限ったことじゃない。いや、むしろスポーツ選手が一番マシかも。音楽をやってる奴らも含めて、危機感がまったく欠如して退化してるし、「もし今日がダメでも明日何とかなる」的精神が蔓延してると思う、日本中に。試合に負けても日本に帰ったら“そこはかとない安定した生活”が待ってるわけだし、仕事で挫折してもバイトとかすれば食べていける。そりゃー顔の表情が緩まない方がおかしい。世界で一番緩んでるかも。
東京オリンピックの頃の日本人は、そういう意味じゃパワーもあったし、ハングリーさも持ってたと思う。学生も“学生運動”っていうファッションではあったかもしれないけど、パワーを持っていた。ウラヤマシイ。あの頃の文化人も三島由紀夫、吉川淳之介、寺山修司など色っぽい人が多い。
今日の試合で、技術は確かにプロ選手の方が上だった。しかしプロ野球のペナント戦のような「負けても明日がある」的な表情は象徴的だった。バレーボールが、柔道が、レスリングが、体操がそうだったようにかつても日本のお家芸が衰退していく道を野球も辿ってくような予感をオレはバリバリ感じた。
もし、松坂が心の底から今日の敗戦を悔しがってくれたらまだ救われるんだけど.....。
○月×日
今更なから『スターウォーズ』
今日はラジオの収録の前に今更ながら『スターウォーズ』を観てきた。
やっぱ良くできてる。ちゃんと最後は大団円を迎え、完結してるし、CGも凄かったし、映画館で観て良かった。
しかし、『ブレード』といい、『マトリックス』といい、この『スターウォーズ』といい、何で最近のアメリカ映画は武道やカンフーが頻繁に出てくるんだろう?ジェダイ(一説によると、柔道=ジュードーから来てるらしい)の騎士なんてオジギしてるし、アメリカの映画監督はカンフーや柔道、空手にオリエンタルな神秘性を感じてるのか、それともブルースリーやジャッキーチェンの単なるファンか、ジョージルーカスなんかはクロサワフリークで有名だからわかるし、タランティーノも香港映画や千葉真一のアクション映画オタクで、それを作品に流用するのはわかるけど、『ブレード』や『マトリックス』の監督もかなりの若手のはず、東洋武術を映画に取り入れるのがブームなだけなのか?
あとはあまりにも評判の悪い『アイズワイドシャット』だけか...。
○月×日
巡り合わせ?
今日は謙二とレコーディングして、そのままミックスダウンだったので、空き時間に2人でご飯を食べに行った。
その後、後輩のヤッチンに久しぶりに会った。今までの付き合いを考えると相当のブランクかも....。
謙二とヤッチンは幼稚園から(!)中学まで一緒で、高校でオレの後輩に。初めてヤッチンにベースを持たせたのは謙二で、中学の時。その後高校でベースの道を推進し、その後学年2番の成績を棒に振ってまで上京させたのはオレの影響らしい。この謙二、オレ、ヤッチンという組み合わせってかなり珍しく、改めてその人生の巡り合わせと世の中の狭さに驚いた。
今までは当たり前で気づかなかったけど、当時謙二の事は知らなかったし、中学、高校でそれぞれ影響を与えた男が2人こうやって、同じ場所で飲んでるなんて....。
ガラにもなく謙二とこれまでの人生を振り返ってお互いの出会い何かを語り合った(ってほどオオゲサでもないけど)。
でもこの日にこの3人が会ったっていうのはどうも偶然じゃなく必然って気がする。
昨日でもダメ、明日でもダメ、何故か今日じゃないとダメだったような気さえする。巡り合わせってそうゆうものなのかもね。
○月×日
ファミリービジネス
やっとDVD化されたキューブリック作品。
ホントはボックスセット買いたかったんだけど、CDもそうだけど、ボックスセットものってなかなか聴かないんだよね。
百科事典と一緒。あると家族が読む気がして買うんだけど、結局誰も読まないで何十年も埃をかぶって粗大ゴミになるアレと一緒。だからボックスセットはやめてとりあえず『シャイニング』を買った。もうレーザーも2枚持ってるから、これで3枚!しょうがないね、コレばっかりは....。
『シャイニング』はホラー嫌いのオレでも、このインテリジェンスさが好きで何度も観た作品。
しかも情報量がいっぱいあるDVDは、特典映像が結構ついてて、役者のインタビューやディスコグラフィーがある。しかしこの『シャイニング』はキューブリックの娘が撮ったメイキングがついていた!いきなりジャックニコルソンの支度部屋から始まる。そして生キューブリック!!マスコミ嫌いで殆ど動く姿の見られなかったキューブリックがそこにいる。これだけでも買う価値あり!でも本当に凄いのはその先。実際に演出してるキューブリックはもっと凄かった!!
あのジャックニコルソンにも何度も演技をやらせ、自分でカメラをまわし、何百人というスタッフを極寒のセットの中で統率してる姿は感動的だった。ダニー役の子にも細かく指示して、決して妥協しない姿勢を感じとる事ができる。「あのシーンはこうやってちゃんと指示してたんだ」と演出方法もチェックできた。
しかし!一番驚いたのは娘にカメラを持たせて自由に撮らせてる事をみてもわかるように、家族の介入の凄さ!
なんとキューブリックのお母さんがずっと撮影にいて、シナリオの直しやチェック、はたまた役者のフォローなど、完全にキューブリックの片腕になってた。りえママどころじゃない、プロデューサーのような事をやっているのだ。
あの超完全主義者のキューブリックがこうも家族を巻き込んでる姿は意外だった。ま、娘じゃなかったらメイキングなんて撮らせなかっただろうな。
有名なのはコッポラだった。
お父さんに音楽をやらせ、妹を出演させ、娘を出演させ、甥のニコラスケイジをデビューさせ、ファミリー総出の映画作りをしてた。
オレは真似できないな。
小さい頃は「仕事は家庭に持ち込まない」っていうのが日本人のカッコ悪い所だと思って、仕事も家庭も一緒っていうのがいいって思ってたけど、今はどうかな?例えばライブにしたってオレにとっては仕事であって、仕事場でもあるわけで、そこに家族が観にくるっていうのも「参観日」みたいで変な気がする。
ま、でも昔シーナ&ロケッツと一緒に学祭に出たときに客席にいる子供達に手を振るシーナさんを観て「カッコイイ!オレもああなりたい!」って思ったり、キヨシローさんがステージに子供を抱いて現れた時に「カッコイイ!」って思ったわけだから、全然優柔不断なんだけど.......。
それにしても民族性もあるのかもしれないけど、あのキューブリックのファミリービジネスぶりにはビックリした。
○月×日
『マトリックス』!!
今日は封切り間もない話題作『マトリックス』を見に行った。
もう最高!!
『ダイハード』以来のアクション映画の革命!でも系統は『ブレードランナー』。今年のベスト3に入る。
いや〜、もう一回観たい!
とにかく映像の感じがアニメっぽいんだけど、それをキアヌリーブスが演じる事によってリアリティーが出てる。
何でも押井守の『攻殻機動隊』と全く同じシーンがあるらしい。恐るべしジャパンアニメ!
昨日はスカパーでセリエAを2試合連続で観て疲れた!腰がいたい。
でもマジで中田は凄かった。もうヒイキ気めに見なくたって凄い。特に1点目のアシストはワンダフル!
それにしても名波は出なくて寂しかった......。
でもいずれはチャンスがくると思うからがんばって欲しい。
○月×日
オフ
去年の今頃は多分『LOVE/LIFE』のレコーディングをしてたはず。
なんだかんだで1年経っちゃった。
そして初のマキシ『胸いっぱい...』セッションも多分この頃のはず、何でもゆずが路上をやめて最初の日曜日がオレの『ジェットモービル2000』のコーラス入れだったらしいから。多分今頃。『メランコリー』は去年の4月セッションの時の曲だから、かなり寝かした曲だ。
オレの中ではコケテしまった『エントラップメント』の失敗を挽回すべく、やっと!!!『スターウォーズ』を観に行きたいと思ってる。
後はなんといっても『スリングブレード』のビリー・ボブ・ソーントン主演の『シンプルプラン』。
期待してる!
でも、オレは『ロング....』では仕事の事以外では大体映画の話しかしてないような気が......。
これではまるでオフの日は映画しか観てないように思われるが、その通りなんだよねー。
もうちょっと、「サーフィンしてます」とか「釣りに行ってさぁ〜」とか言いたい!アウトドアといったら年に一回の「槍ヶ岳登頂」ぐらいだもんな。
あとは“プチスノボー”。情けない。
他のミュージシャンの方はオフの日は何をなさってるんだろう?
でもここ最近の希望は、お菓子とかコーラとか机に並べて「だらぁ〜」っと映画を観たい。そんで巨人戦を観て、セリエAを観て寝る。う〜ん、なんと慎ましやかな願い!神様お願い!
○月×日
『犬夜叉』
最近、周りでパソコンを持つ奴が急増してる。
友人の圭輔や尚居も買ったし、だいたいみんな持ってるような風潮になってきた。
「メール」や「インターネット」って、郵便や電話やテレビなんかの、もう何百年も続いてきたメディアとは全く違う、突然現れたメディアだと思う。これから衛星回線でネットできるようになると、もっと発展しそうだ。
ユーミンこの間、インターネットライブをやってたけど、これから、映像ももっと鮮明になって、音も良くなって、テレビでネットが見られるようになったらホント凄い事ができそうだ。楽しみ!
ライブが終わってまだ一週間なのに、4曲もレコーディングした!!
もう、インディーズ並みの詰め込み(笑)。
今日は久しぶりにのんびりしてる。
でもかえってこういう日の方が暇を持て余しちゃうんだなー。
でも久々に寝まくったし、ダラダラできたからいいや。
最近、凝ってる漫画が出てきて、高橋留美子の『犬夜叉』。
超面白い!
『孫コレ』に入れようかな?『めぞん一刻』もそうだけど、高橋留美子っていう人はどうしてあんなに男の繊細な感情を描けるんだろう?『めぞん...』も最後は「キュンッ」てなったけど、この『犬夜叉』もまだ途中だけど、「きそう」な予感がする。
『めぞん』の響子さんも『犬夜叉』のヒロインの子もかなり好きなタイプ。
宮崎駿作品と同じくフェニミズムを感じる。あれだね、基本的に高橋留美子作品の子はみんな強情っ張りが多いね。
でも、それと背中合わせで弱い部分を持ってる。そういうにオレも「弱い」かも。
さて、明後日は“スカパーセリエA、処女飛行”だ。楽しみ!
○月×日
指揮官とは.....
オレのカープ好きは有名だが(.........)、今年の興味は何といっても松坂。
それとダイエー。そんで、巨人のメイクミラクル(何ちゅう英語じゃ)。
優勝させたいのは、セリーグでは巨人。パリーグではダイエー、でも松坂の日本シリーズもみたいので最悪西武でもオッケー。
でもね、指揮官としての資質というか、器は王監督にも長島監督にも星野監督にも東尾監督にも感じない。
選手で名選手なら監督でも名監督ってわけにはいかない。
横浜の権藤監督も選手時代は不遇だったらしいし、あのドジャーズのラソーダ監督はメジャー経験すらなかったみたい。
日本の監督で一番、指揮官ってピンとくるのはオレは元西武の森監督。
戦国武将でいうと徳川家康って感じ。星野監督は信長。野村監督もひょっとしたら、家康か.....。いずれにしてもキャッチャー出身には名監督が多い。
音楽で言うとプロデューサーが指揮官みたいなもの。
ヴォーカル出身のプロデューサーはあんましいなくて、これがベース出身者が結構多い。
佐久間さんもそうだし、細野さんもそうだし、後藤次利さんもそうだ。
ギタリストはもっと思いつかないか?布袋さんぐらいかなー。
でもどんなに長島監督よりもプレイが上手くても、目立たない選手もいっぱいいたはず。
「記録よりも記憶に残る選手」とは有名な長島茂雄評だが、オレも「記録よりも記憶に残るミュージシャン」を目指したいものだ。
だってオレよりも楽器が上手に弾ける人は100万人いるし、オレよりリズム感いい人も100万人いるし、オレより音域出る人、100万人いる。
でも「オレしかできないモノ」をやればいいのだ。これでいいのだ!!
○月×日
連チャンSMA
今日はジムでスパゴーのヤックに会った。
昨日の川西君に続き、彼らの事務所、SMAのアーティストに連チャンで会った。
といっても川西君はもうSMAにはいないみたいだけど。
今日は昨日のセッションのトラックダウンをした。リズム録りの次の日にトラックダウンって気持ちいい。コレぐらい全部の曲が終わればいいんだけど。
トラックダウンの合間に渋谷で映画を一本観た。
これは友人の圭輔がすすめてくれたショーンコネリー主演の『エントラップメント』。
感想は.......う〜んまぁまぁだったかな〜。圭輔のススメる映画で当たったことないからな、だいたい。
でもディスコグラフィー見てたら、何とショーンコネリー、高倉健と同い年!!デビュー時期も殆ど一緒。方や東宝のヤクザ映画、方や『007』。でも2人ともそれぞれの強烈なイメージから脱却しようと色んな役をこなして、今に至ってる所は共通してると思う。
偶然か、今日は『脱却』モノでもう一人のインタビューを読んだ。『ぴあ』での真田広之だ。
彼はずっとアクションスターのイメージから脱却しようと悩んでて、『麻雀放浪記』の役で一皮剥けた。みたいな事を言っていた。
オレからすると、「何でそんな事で悩んでんの?」って感じだ。今の真田広之も昔の真田広之も自然に何の違和感もなく受け止める事ができる(特にアクション大作『百地三太夫』は名作!)。でも、建さんもショーンコネリーも真田広之も一生懸命何度も蛇のように脱皮してきたに違いない。
でも、よくよく考えてみるとオレだってそうだった。
真田広之が『柳生一族の陰謀』でブレイクした直後から、そのアイドル視にすぐ危険性を感じ取っていたように、オレもジュンスカでデビューした直後からある種の危険性をずっと感じてた。それは他のメンバーよりも全く苦労もせずにデビューしたので、余計「このまま音楽をずっとやっていけるんだろうか?」とか「オレには何が出来て、何が残るんだろうか?」って考えてたのかもしれない。要するに、「少しでも長く音楽をやる為にはどうすればいい?」みたいな問いかけをずっとしてた。
ソロになりたての頃は当然、前述の3人のように「脱ジュンスカイメージ」を過剰に意識してたと思う。それから色んな道を通って、まわり道したり、道草したりしながら、今の場所にやってきた。これはミュージシャンじゃなくたって、すべての人が必ず通る道だと思う。
今日のショーンコネリーを『007』という色眼鏡で誰も見ずに、色んな世代の人が彼を見るように、オレもあの年になっても好きな事をやっていたいな。
P.S.
今日。黒沢年男主演の『パンチ野郎』っていう映画をスカパーで観た。
若大将シリーズでもお馴染み、星由里子。もう超好き!!作品は............。
○月×日
「ダジャレ王登場!」の巻
今日はバンドのメンバーに元ユニコーンの川西君が加わってのレコーディングをやった。
久々の再会だったけど、あのダジャレはまったく変わってなかった。
メンバーには「ダジャレに気をつけてね」とは言ってたんだけど、金やんは一番ツボにハマッたらしく、ずっと一人で笑ってた。
しかし、ドラムの方は相変わらず.....っていうかますますパワフルになってた。
これにはメンバーも感動!
オレとしては久々に....多分、かまやつさんとやった『Smile a go go』セッション以来のクリックなしの一発レコーディングをした。
しかも、もう一曲録った曲は、ホントにその場でセッションしながら一発録音した。構成もコード進行も何も決めず録った。これはさすがのオレも初めての経験。ちょっとオレ的には『ジョンレノンアンソロジー』の雰囲気を思い出して、「ウワーいいなー」なんて思ってたんだけど、出来の方もかっこいい感じに仕上がった。
今日のメンバー、全員西日本出身だったので、“西日本ロッカーセッション”と命名した。
川西君に「ライブで『人生は上々だ』をやったよ」って言ったら、受けてた。でもあれはいい詞だ。ユニコーンの中では抜群の詞のセンスを持ってたからな、川西君は。あの!ユーミンにも「川西さんの詞が好き」と言わせたのは有名な話(多分)。オレ的には『素浪人』の歌の歌詞が大好き!!!!
あの曲もいつかカバーしたいなー。

↑久々の“ダジャレ王”川西君とバンドのメンバー。
○月×日
たけしの言葉
北野武ことビートたけし。
この人が最近一番気になる人かもしれない。
優作同様、最初出てきた頃は何かギラギラしてて、みんなが「たけし、たけし」って言ってる頃は何とも思わなかった。
あの頃は売りが「毒舌」で、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とか「コマネチ!」とかが流行ってた。
でもオレは全然笑えなかったし、下品でイヤだった。
そのたけしが気になり始めたのは、やっぱ一連の映画作品をみたり、あの事故以来の彼の発するオーラみたいなものに感じるものがあったから。
中でも、何かの雑誌で読んだんだけど、今の事務所の社長がまだ、たけしの遊び仲間だった頃、毎日のように軍団の連中たちと一緒に朝まで飲みまくって、毎日たけしの家に泊まり込んでたらしい。それで、ある日いつものように遊んで、たけしの部屋で寝てて、朝方に目が覚めたら、たけしがトイレで酒を全部吐いて、そのまま漫才のネタを一人で書いてたらしい。
遊ぶときはみんなと思いっきり遊んで、帰ったらみんなが寝た後に一人でネタを書いてる.....。で、その社長が後で「たけしさん、いつ寝てるんですか?」って聞いたら「オレは寝たくないんだ。寝なければ、人の倍生きられるから」って答えたらしい。
その言葉がオレの中にもずっと残ってる。
なんてピュアな子供みたいな事を言うんだろう?って。
たけしの映画に共通する「痛さ」みたいなものが、こういう所にもでてると思うし、そういう部分はオレの中にもあったんだけど、「オマエはそういう所から逃げようとしてたんだ」って、責められるような気分にもなる。つい最近彼のお母さんが亡くなって、そこでの彼の人目もはばからない慟哭......。何かねー。色んな要素がオレを引きつけるんだよな。
ハッキリ言って、未だにたけしのギャグに笑った事はないし、あのカツラとかかぶってバラエティーに出てるのも、無理があるような気がする。お笑いは松本人志にはかなわない。バラエティーでは所ジョージにはかなわないと思う。でも、そういう所全部含めて、たけしの魅力になってる気がする。
実は自分でも、そういう限界は感じてるんだけど、そういう枯れてゆく姿をわざと、さらけ出してるような.......。常人にはできない事だ。
とにかく、自分が「忙しい」って思う前に、たけしの事を考えたりすると、「何だ全然忙しくないじゃん!まだまだ!」って思える。オレも人の倍生きたいもん!
○月×日
モンキービジネスショー
ライブ終了。
今回も盛り上がったし、何といっても年に3度のクアトロは初体験。
何度やっても慣れはしないけど、でも「ライブを続ける」って事の重要性を再認識できたし、緻密に作っていくレコーディングとはまた違った意味でアーティストの「スタイル」をライブは創っていくんだって事を今更ながら思った。でもその「スタイル」を作りあげていく上で、やっぱメンバーの力は大きかったと思う。
何だかんだで金やんやサニやんとは3年、謙二とも8年(アー!長い!ジュンスカよりも長げ〜じゃん!)近くライブをやってきて、その歴史をみんな知っててくれてるっつうのは大きい。金やん曰く「最近はリハ短いよね、オレが入った頃は毎日夜10時までやってたのに.....、しかも前は指示が細かかった。今はおおざっぱだけど」だそうだ。さすが次男!そういう記憶はしっかり覚えてる。オレは全然記憶になかったのに!
とまぁー色んな道を通って今の「スタイル」ができあがったんだと思う。そして、それはこれからもどんどん変化し続けるハズ。どんな風に進化するのか?自分でも楽しみだ。それにはやっぱ、もっとライブをやんないとね。
掲示板やみんなからのメールの感想も良かったし、スタッフの反応も良かったし、まずは成功って事で、また“道なき道”を行かなきゃね。
○月×日
ライブ前日
今日は久々に買い物に出かけた。
お目当ては、スカパーと64kのモデムカード。
2つともゲットできたので良かった!
これで、快適なセリエA ライフと。快適なモバイルライフがやってくる。ま、夏休み返上でがんばったんだから、自分へのプレゼントって事で....。しかし、凄くてスカパーが異常に安かった。これはきっと新製品の前の叩き売りに違いない。う〜ん早まったか?でも、いいや!
謙二や金やんや、サニーや宮田さんは、前日はどんな風に過ごしたんだろう?
ま、明日は思いっきり楽しむぞ!!
リハで緻密に作り上げたものを、ライブで壊す!これが「LIVE=ライブ」だ。
○月×日
『君よ憤怒の河を渡れ』
リハから帰って念願の映画、『君よ憤怒の河を渡れ』を観た。
高倉健はもちろん、何と言っても原田芳雄がチョー格好良かった!!!
彼をみてると、「松田優作も最初は原田芳雄のコピーをしていた」っていう話もうなずける。ファッションもモロ、その後の“優作ファッション”。この映画が1976年の映画、『蘇る金狼』が1979年だから、重なってる。う〜ん、とにかく原田芳雄なんだ。この映画は。
でもその後『ブラックレイン』では優作と高倉健は共演してるんだから、建さんの“幅”というか“歴史”もすごいものがある。
何気なく、建さんをテレビや映画でみてるけど、本当に、本当に、日本映画の宝なんだって、こういう映画を観てると思う。
この映画では、その後の優作映画に出てくる役者や、黒沢の『天国と地獄』にも出ていた西村晃が黒幕役で出ている。そういう境目の映画かもしれない。
で、ヒロインが中野良子。
その後、確か角川映画に良く出てきたはず。建さんの映画では『野性の証明』にもでてたと思う。
彼女がまたいい!北海道の大地主の娘役なんだけど、果敢に馬に乗ったりして建さんを助けたりするんだけど、すごく強い女性役。
オレ、わかったんだよな。こういう女の人が結構好きって。
馬とか乗って助けに来てくれる人(情けないかな.....)。建さん、「不器用」だから、ずっと受け身(笑)。最後も中野良子から「一緒に行ってもいい?」って強引に一緒になる。っていうか言わせてんのか?ナウシカみたいな強い女性が好きって事は、オレはフェミニストなのか?
それにしても、中野良子さんはその後何をしてるんだろ?
気になってきた。声もいいんだよな〜。強そうな声(?)。これからチェックしておこうっと。