ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
1999.11月号
○月×日
トルシエ!
今日、いきつけの蕎麦屋に行って、駐車場に車を停めたら隣の車からサングラスをかけたトルシエ監督が出てきた。「わぁ〜トルシエだ!」っていう気持ちを抑え「お前なんか知らないよ」って顔を装ってたんだけど、多分ばれてる。しかも「浦和降格!」っていうスポーツ新聞を持ってたし(笑)。
しかし、トルシエはオレの顔を結構ジィ〜っと見てた。
あれは多分、「この銀髪の男は何処かのJリーガーか?」と思ったに違いない。こんな日曜日に一人で古〜い外車に乗って蕎麦屋にくる銀髪野郎はJリーガーか、ミュージシャンぐらいだろう。「何処のチームなんだろう?」って思ってくれたかな?
そんで店に入っても目立つね、トルシエ。
で、「あ、あれは日本代表のトルシエじゃない?」って言った男がいたので見たら俳優の岩城晃一だった。「っていうかお前岩城晃一じゃん」って突っ込みたくなった。今日は凄いなこの蕎麦屋さん。オレは何故かひとりぼっちで座敷で蕎麦を食べてしまった。
蕎麦屋を出た後、すぐにケースケに電話して「おい、今トルシエに会ったぞ!」と報告した(ミーハー度120%突破!!)。「どうもオレをJリーガーと思ってるみたいだったぞ」「“名波と仲良くしてくれ!”って言っとけば良かった」とか盛り上がった。
とにかく、民衆心理として、実際会うと情が入るものだ。
オレが「おおっ!」と思ったのは、トルシエが乗っていた車が“マーク”だった事だ。
「結構協会から金もらってのに“マーク”......」。以外と思うと同時に、シンパシーを感じた。加茂監督とかって外車乗りまわしてそうなイメージがあるんだけど(ホントは知らないけど)、あくまで“単身赴任”の地で高級車を乗り回す必要はないっていう、トルシエの考えや合理性が、見栄っ張りの日本人にはない考えだな〜って思った。素晴らしい!
○月×日
ルキノ.ビスコンティー
最近裕次郎とルリ子(呼び捨てにしてゴメンね、ルリ子!)が好きな俺なんだけど、いつもの喫茶店で何と二谷英明を見た。あの『赤いハンカチ』の裕次郎の相手役を演じた、二谷ゆりえのパパだ。あの銀幕のスターとこんな喫茶店で会うなんて......。
この前は渋谷で原田芳雄見たし、最近は役者ずいてる。
でも、オレの中では遙か昔の文化の人達と会うっていうのが不思議に思える。
今日はビスコンティーの『地獄に落ちた勇者ども』(原題『ザ.ダムド』)を観た。
優作の『探偵物語』のワンシーンで、優作と骨董屋の清水〜とかっていう役者(この人は『踊る大捜査線』にもちょっとだけ出てた!)が「工藤ちゃん、ビスコンティー観た?」っていう、恐らくアドリブだと思われる(笑)会話があって、その中で優作が「『地獄に〜』観たか?何、観てない?ダメだな」みたいな事を言うんだけど、その『地獄に〜』を昨日観た。実はこのLD、買ったのは10年ぐらい前!何度も観ようとして、観なかった作品だった。何か“ビスコンティー”っていうブランドが敷居を高くしてのかも。
感想は、まずカメラのズーム手法がやたら多いんだけど、これが気になってしょうがなかった。
ハッキリ言ってダサく感じたのだ。もちろんワザと狙ってやってるんだろうけど。我らがクロサワも「ズームは使っちゃダメ、カメラが寄っていかないと」みたいな事言ってたはず。
ただ、ドイツの美意識みたいなものは本当に日本とは違うな、って事と、確かビスコンティーは貴族出身のはずなんだけど、そういう人じゃないと描けない上流社会の世界をうまく出ていたと思う。あと、少女に傾倒する主人公の描写があって、これは只のロリコンなんだけど、でも何故か憂いがあるというか、品があるというか(笑)、上流社会には少なからずこういう世界があったはずで(日本なら殿様のお小姓さん)、大島渚とかが描こうとしてるのもこの辺の世界だと思う。
あー早く、『グレイスランド』を観たいんだけど、もうロードショー終わったかな?
○月×日
HISAKO IS PUNK ROCKER!!!
実家から電話があって、「あんたの知ってる人が遊びにきてるから変わる」っていきなり言われ、待ってると「どうも、ミチロウです」「............」って、あのスターリンのミチロウさんじゃん!「お袋さんよぉ〜!(森進一風に)何やっとんじゃ!」と突っ込みそうになった。
あの、元祖インディーズ元祖パンク、ライブ会場ではブタの頭を投げていたというあの伝説のバンドのヴォーカリストが実家に泊まりにきている。そんなに面識がないオレはミチロウさんとロクな話もできないまま(というかあまりにも寝耳に水だったので)電話を切ってしまった。
噂は知っていた。
何度か実家にミチロウさんが来てるという噂は。
何でも、最初に福山でライブをやるときにミチロウさんがいきなりお袋を頼ってきたらしく(何で?)、その時は即席イベンターをお袋がしたらしい(何で?何で???)。それが縁で、以来ミチロウさんがよく実家に寄ってくれてるという話は聞いたことがあったが....。
お袋は昔から一緒に電車に乗ってても、外人とかみるとすぐに話しかけに行って、そのまま家に連れて来て泊めてたりしてた。その時は別にそれが我が家の常識だったので、何とも思わなかったのだけど、オレも社会人になってその“奇行ぶり”に気づいたのだった(遅いんだけど)。ま、その集大成がミチロウさんなのか(笑)。
ミチロウさんはバリバリのパンクロッカーだけど、お袋こそ(通称“ヒサコ”)モノホンの『パンクロッカー』かも。
オレの名前にしても、野宿しながらの北海道旅行先の駅で発見したらしいから、『パンク!』な由来だ。
だから、最近気づいたんだけど、オレの家族っていわゆる旅行で普通のホテルとか旅館とか民宿に泊まったことなかった。だいたいユースホステルとかお寺借りたり(笑)、夜行列車だったり、ジュンスカで普通のホテル泊まりだして「あれ?普通の家族はこういうトコに泊まんのかな?」と気づいた次第だった。
とにかく、昨日実家では朝の4時までミチロウさんとトークしてたらしい。
ミチロウさん、あんな親に付き合ってもらってありがとうございます。これに懲りずまた遊んでやって下さい。
○月×日
金やん再デビュー!
金やんのニューバンド、「ジョンブリーフ」を謙二と観てきた。
何か金やん、燃えてた。一曲唄ったし、しゃべりもしてるし、意気込みを感じた。
久々に会った謙二に「どう?、日本は」って聞いたら、「オレ達こんないい国に住んでるんだよね〜」って言ってた。どうやらかなり「帰国」を満喫してるみたい。イタリアに言ってる間にオレの後輩にドラマの録画を頼むなど、「兵隊」をフルに使ってた模様...。でも一番の「兵隊」は成田まで行ったオレという噂が.......。
藤木君の2枚目のマキシシングル『虹』が出た。
今回も謙二と一緒に曲を書いた。藤木君はライブも結構やってるみたいで、我が尾道でもやったらしい。
『虹』は、謙二と作ってる時に、3日間ぐらいプリプロをしたんだけど、その3日間で他にも試したい事がいっぱいあったのにテンポを上げては下げて、上げては下げて、キーを上げては下げて、上げては下げて、転調したりしなかったり、これだけで3日間終わってしまったというエピソードが残っている。
でも、その甲斐あって(?)名曲になったと思う。
今度は藤木君のライブにも行ってみようかな?
○月×日
名波大活躍!
今日は初めてと行っていいくらい、ベネチア戦をフルで観た。
我らが名波は先発!しかし解説の柱谷さんも言ってたが、名波が一番安定してたし、うまかった。「何で今までサブだったの?」って感じ。一番ビックリしたのは名波の体力!90分、殆ど動きまくってた。しかも決定的なインタ-セプトも何本もあった。ハッキリいって日本にいたときよりもよく動いてた。これが、イタリアのレベルによるものか、レギュラー争いの意識からかは分からない。でも、日本で作り上げてきたスタイルやプライドを意識的に壊して、初心に帰ってぶつかっててるような気がする。
これは凄いことだ。なかなか出来るものじゃない。
年齢的な事も含めて、「今しかない」って“時”が誰にでも何度か訪れる。
名波はその“時”を、このセリエAだと思ったに違いない。
オレだってバンドを辞めるときもそうだったけど、その時は24、5才ぐらいのガキだったし、そんな冷静に「今だ」なんて判断できるものじゃない。勘だ。でもその時は「今ならスタイルやプライドも捨てて、最初から作りあげることができるかもしれない」と思ったのかも
○月×日
『RONIN』
デニーロ主演の『RONIN』をDVDで観た。
コレは『フレンチコネクション』や『ブラックサンデー』(名作!)のジョン・フランケンハイマーが監督。まだやってたんだ、この監督。『アナライズミー』が今ひとつだっただけに、あまり期待してなかったんだけど、面白かった。何でも“ローニン”とは、『忠臣蔵』の四十七士の事らしく、劇中侍の切腹や討ち入りのジオラマ(笑)が出てくる。
一番感動したのは、フランス南部の街、アルルが出てきたこと。ここは数年前に一人で訪れたことがあって、しかもオレが泊まったホテルの前の広場が映ったり、円形劇場など、オレが写真で撮ったアングルがそのまま出てきたりと、「デニーロと同じとこに立ってたんだ」とニヤニヤしながら観てた。
その時はオレもレンタカーでまわってたから、余計にカーアクションシーンでアルルの街を暴走するシーンには「こんな感じ、こんな感じ」って想像できた。そう、とにかくこの映画はカーアクションが凄い!イマドキのCGは使わなくてもアングルと編集でこんなにカッコイイものができるんだって事を証明してる。
ジャンレノとデニーロって、濃すぎて「どーかな」って思ってたけど、バッチシだった。渋い!
きっと優作も生きてたらこんな風に共演してたのかな?
○月×日
執事、呼人の巻?
死ぬほど眠い。
朝6時起き!
そして、成田まで奴を迎えに行って来た。
しかし、途方もなく時間がかかると思って、しかも責任感(?)からか、早く出発しすぎて2時間前に着いてしまった。いや正確には3時間前!何故なら飛行機が遅れてしまったからだ。なので、駐車場で寝ることにして約2時間寝た。でも、変な夢ばっかりみてあまり眠れなかった。
そして、やっと謙二を見つけて帰って来た。
帰りの車中、イタリアの自慢話を聞こうと思ったら、結構大変だったみたいで「2週間は長すぎた!」と言っていた。
そうそう、日本が一番!
今日は一回謙二を家に送って、その後サウナに行って(笑)、再び謙二と一緒にグルーヴァーズを観に行った。
相変わらず、というか前にも増してパワフルになってた。
今日は何故か、高校時代の一彦の姿がダブってしまった。格好良かったからね。あの頃から。
でも、今日は睡魔に勝てず打ち上げには不参加。今度は是非!!!

↑すっかりイタリア人になって帰ってきた謙二。
「スペチャリタ・グラッツエ!」
○月×日
ドクターマック
マックが壊れて、インターネットができなくなってた。
今日は家に帰ってずっと治してた。なんとか動くようになって、ソフトも最初から入れたりしてたらもう真夜中。
でも、こんなにダラダラ家でマックをいじってるのも久しぶりだから、結構楽しかった。
でも、明日は早起きして謙二を迎えに行かなきゃ。
おれは奴の家来か!!!!!
○月×日
『アナライズミー』
デニーロの『アナライズミー』を観た。
バタバタしてて、ギリギリで入った映画館はガラガラ...。
公開して随分経つのかな?それにしても、少なかった。「こうばしコーン」(合ってる?)、コーヒーを買って席についたら、すぐ始まった。この映画、オレは随分期待して観た。彼のコメディーの傑作といえば、『キングオブコメディー』『ミッドナイトラン』という大好きな作品があるだけに、是非ともそれらを越えて欲しかった。
でも......。結論は「越えなかった」かな。
バタバタして観たオレが悪いのか、はたまた『シックスセンス』が凄すぎたのか、どうもピンとこなかった。
途中で、『ゴッドファーザー』のマーロンブランドが果物屋で撃たれるシーンがパロディーで出てくるんだけど、ああいう過去の振り返り方ってデニーロは今までしなかった。でも、オレはその余裕はいいなと思った。でも、キャラが今イチわかんなかったな。中途半端だった。マジにやり過ぎたのかもしれない。例えば、『メリーに首ったけ』の監督が撮ってたらもっと面白かったような気がする。
いずれにしても、デニーロががんばってコメディーやっても、芝居がリアルすぎて少なくとも日本人にはオーバーに映ると思う。
『キングオブコメディー』なんかそれの最たるものだ。
それでも『ミッドナイトラン』のデニーロは最高にハマッテた。時々観たくもん、あの映画は。
○月×日
「君のいない生活なんて....」
『踊る大捜査線』全部観ちゃった。
やっぱ、最高!まだ後はスペシャル版もあるから(内田有紀が出てる奴など2本)、じっくり味わいながら観ようっと。
そういえば、謙二はまだ行ってんのかイタリア。
何か生活の“間持ち”が悪いっていうか、リズム感が悪い。
何か面白いことがあると、すぐ電話したりするんだけど、そういうリズムがないからね。今は。早く帰ってこ〜い!土産持って!
○月×日
我、帰還せり!!
結局帰ってきたのは、12時!
そのまま昼ご飯を食べて、帰って爆睡!
気づいたらもう外は真っ暗。思えば帰って来たらいい天気で、“土曜日”を満喫してる人達で我が街はごったがえしてた。やっぱ、普通じゃないよな。この生活は。水商売の人達か、刑事か(『踊る...』の見過ぎ!)、ミュージシャン、クリエイターぐらいのものだろう。
よく、「時間帯が違うから....」っていう理由でうまくいかないミュージシャンと一般人のカップルの話を聞いた事があるが、今日はさすがに、「こんな時間に帰って、せっかくの土曜日も寝て過ごすようじゃ、嫌われるよな」って思った。ましてや子供なんていると、5割増で嫌われるだろう。
起きて、テレビをつけたらオリンピックサッカーのタイ戦をやってた。
中村もい仕事してるね。北島は緊張してたのか、トラップは大きいし、シュートはハズすし、かわいそうだった。
タイ戦の後は、『踊る大捜査線』の続きを観た。
もう7話まで来てしまった。あ〜もうすぐ終わってしまう。悲しい.....。早く『THE MOVIE』がDVD化されないかな。
しかしキャスティングのセンスは抜群だ、このドラマ。さりげなく“大木凡人”や“真木蔵人”が出ていたり、ヒロトくんの弟が出ていたり...。オレは深津絵里の役にゾッコン(笑)。強そうで、弱そうで、何ともいえないね。ユースケくんもいい味出してる。一緒に歌舞伎町に行った頃が懐かしいよ!
○月×日
眠い....
うぁ〜眠い!
今、朝6時。まだスタジオにいる。今日はこのまま、お昼コース間違いなしだな。
ま、レコーディングセッションも佳境に入ってきてるし、いいっか。
でも、生活のリズムがバラバラになるので、ちょっとキツイ。
今日は、このまま昼まで起きて、ご飯を食べて、家に帰って夜まで寝て、『踊る大捜査線』でも見て過ごそうかな?でもそうすると、昼夜逆転しちゃうしなー。ずっと起きてパチンコに行こうかなー。何か、まるでウキウキしてるみたいでイヤだな。
そういえば、今日は広島でゆずのライブだったらしく、オレの親、おばあちゃん、そして高校の時の緒方先生(笑)が行ったみたい。特に緒方先生は「1年〜組のみなさんへ」とサインをもらったらしい(笑)。今はゆず旬だから先生も株が上がるね!
89歳(!)のおばあちゃんもノリノリだったらしい。良かった、良かった。
『ゆずネット』もまたまた混雑でサーバーの移動をまたしなくちゃいけないらしく、まいった。
レコーディングが一段落したら整理整頓しなくちゃね。
○月×日
『素晴らしき哉、人生!』
やっとツアータイトルが決まった!嬉しい!
タイトルは『TOUR2000 "素晴らしき哉、人生!"』
これはクアトロでもやった新曲の曲名から来てる。
この『素晴らしき哉、人生!』って曲は思い入れがあるというか、難産だった曲だ。
構想3年!(笑)、レコーディングしたのも1年半以上も前!(笑)
そう、最初に『素晴らしき哉、人生!』っていう曲名が出てきて、曲の感じも固まってきて、あれやこれや作ったり、直したりなんかしてるうちに3年も経っていた。それだけにツアータイトルも“コロンブスの卵”というか“灯台もと暗し”というか、「あっ!ここにあったじゃん!」って感じで即決したわけだ。
ここ数年のオレのテーマでもあるし、2000年だし、全部の気持ちをいい表してくれてる言葉だ。
とっても勇気がいることだけど、目の前にどんな事が起こっても「生きてるからじゃん!」って笑い飛ばして生きていたい!ってよく思う。自分が弱いから余計に思うし、その弱い部分をオレは“音楽”っていう手段で外に発散できるんだ、って事をようやく最近わかってきた気がする。音楽と精神がリンクし始めたというか....。
だから、次のツアーは思い出に残りそう。
特に久しぶりの福岡!
前の日が大阪だから、前乗りはできないけど、ライブの後残って何日か滞在しようかな?
美味しいモノ食べて、海を見に行って、柳川行って、レンタカーでも借りて........う〜ん楽しみ過ぎる。
“自己の解放”
2000年はこれでしょ!
そんなライブにしたいな。
○月×日
『踊る大捜査線』
まだ『シックスセンス』の余韻をひきずってる。
あれは間違いなく今年一番の映画になりそう。『サイモンバーチ』と並んでね。
今日はアコギを見にお茶の水に行った。お目当てのJ-200も良かったんだけど、でもマーチンもいい。弾いてしまうとマーチン!70年代のモノは結構安い。でも店員に言わせると70年代のマーチンはいいのがないらしく、ある年まではまだ丁寧に作ってたらしいけど、その年を境にダメになるらしく、その境に「73年説」と「74年説」があるらしく(笑)、オレの気に入ったギターは74年!微妙!でも、その楽器屋の壁に貼ってあるのポスターに、ボブディランがJ-200を持って写ってて、「あ-やっぱJ-200だ!」とも思い、悩み、今日は帰った。
で、ゆずのツアーに行ってるギタリストのシュージに電話して、相談したら「両方買えば」........。
まだ暫くは悩みそう...。
そういえば!
おれはテレビ版『踊る大捜査線』のビデオを買った事を忘れていて、ずっと事務所に置きっぱなしにしてた。
これは発売元のポニーキャニオンから直に買ったものだ(といっても驚くほど高かった。っつーかレンタルビデオにすれば良かった!)。それを家に持って帰えり初めて封を切って見始めた。やっぱ面白い。ギャグのセンスや“間”がいい。なんといっても長さんが効いてる!暫く見そうだな。
○月×日
怒濤の日曜
謙二はイタリアに旅立ってった。
そして、今日のミランーベネチア戦をスタジアムで観てる。羨ましい!
しかし、今日は名波は殆ど出ていなかった。残念!
でも本場のサッカーの醍醐味を感じて少しは「サーカー好き」になるだろう。
しかし、昨日は久々に長時間レコーディングになってしまった。なんと家に帰ったのが、朝の11時!!!
約、22時間もスタジオにいた。
さすがにハードだった。
帰ってきて、風呂に入って、寝たらもう夜になっていた。せっかくの日曜だというのに.......。
近所のマック屋に行って(注-まくどなるどではありません、まっきんとっしゅ屋さんです)、いっぱい機器を買ってきて、名波の試合まで悪戦苦闘しながらマックをメンテしてた。こういうのってあっという間に時間が過ぎちゃうんだよね。
名波、今日は監督も代わってしまって、またやり直しになったけど、君なら大丈夫!
来週も(来週はセリエ、休みだ)、テレビの前で応援できるように明日からがんばろ!
○月×日
優作10周忌
あの日から10年がたった。
オレは島根にツアーで行ってて、宮田君から夜電話で「優作が死んだらしいぞ」って聞いた。
何が起こってるのか、暫く理解できなかった。
次の朝、スポーツ新聞を見てやっと現実を受け止める事になった。その日は姫路に移動してのライブ。オレは楽屋についてメンバーに「夕べ優作に向けて曲を書いたんだけど、今日のアンコールで歌ってもいい?」と尋ねた。みんな了承してくれて、姫路ライブのアンコールでその曲を歌った。
何かその話を、この前スキップカウズのボーカルの人に言われた。「ファンの間では有名な話ですよ」って言ってた。ホントか?考えてみれば、その時まだオレは21歳だったんだ.....。優作は39歳。本当に若かったんだな。
あれから池袋の今は亡き文芸座では毎年この時期には優作の作品を上映してて、観にいってたものだ。色褪せるどころか、時間が経てば経つほど新鮮に感じる。優作がこの国に住んでいて同じ空気を吸ってたことが信じられないって思うことがよくある。
あの時5歳だった彼の子供は今年大島渚の『御法度』に主演してる。
もう15歳。ただ単に10年が過ぎたわけじゃないんだね。
色んな人の証言によると(笑)、やっぱ本当に強烈な人だったらしいから、そばにいなかったり、会うこともできなかった事がかえって良かった気もしてる。でも、1度は触れてみたかったな。あの世界に。人生観がまったく変わってたかもしれない。
暫くは一人で『探偵物語』でも観て、飲めない酒でも飲んでみようかな。
○月×日
『シックスセンス』!!
今日は久しぶりに映画三昧デーだった。
『シックスセンス』と『ディープブルー』を観た。
『シックスセンス』は良かった!
地味な脚本に地味な展開。でも予算を掛けまくった大作よりも、飽きさせなかった。あの作品にブルースウィルスが出たっていうのも、彼のギャラとか、名のある監督作に出るだけじゃない、嗅覚というかセンスの賜物だろう。それで失敗した例もあるだろうけど。
それにしても、子役の子が最高だった。
名演というか、演技にみえない演技で、オレはすっかり入り込んでしまった。
子供が欲しくなった(笑)。結構苦手なはずなのに....。っていうか「この子が子供だったらいいな」って思った。
『フォレストガンプ』にも出てるらしいから観てみようっと。
とにかく、「あの一瞬」を観るためにも、観る価値あり!!
『ディープブルー』は...............。
『ロングキスグッドナイト』のレニーハーリン監督だったけに期待したんだけど、今いちだったかな。
あとはデニーロの『アナライズミー』に期待!『ミッドナイトラン』以来のコメディーの傑作になるか?『ミッドナイトラン』は相棒の役の俳優が最高だっただけに、ビリークリスタルの演技にも期待!
○月×日
感無量の出会い?
昨日レコーディングで、ベースの松原秀樹さんが来てくれたんだけど、その松原さんが元ジャニーズで(!)、しかも俳優として『夕陽が丘の総理大臣』に出ていた事が判明!!この前の「コールマンミーティング」でも、あの番組のエンディングテーマを歌った程のファンのオレは(笑)、改めて松原さんを凝視して(笑)、「どの役だろう?」って思い出してみた。
あの番組は、生徒役では井上純一と藤谷美和子がブレイクして、今は浜ちゃんの奥さんの小川菜摘も出ていて、先生役には由美かおるや、神田正樹(通称“モクレン”)、小松政夫などが出ていて、下宿の下の店には樹木キリンや岡田奈々もいて、かなりの豪華キャストだった。
それで、オレは一人の生徒を思いだした。
それは転校生で、次々と生徒を殴って手下にするというかなりの不良役だった。
でも、それにしては面影は、なくはないけど、体型や(笑)、連発するオヤジギャグなどから、「違うだろー!」と思いつつ、ブースにいる松原さんに「あの転校生の役ですか?」って聞いたら「そうだよ」と.............。「ガ〜ン!!!!!」。
思いがけない発見にオレはかなり舞い上がってしまった。
レコーディングが終わった後も『夕陽が丘の総理大臣』話で盛り上がった。
学校シーンは多摩美術大学でやったとか(それを言ったら松原さんに「詳しいね〜」と褒められた。ウフッ。)、必ず最後のシーンで海が出てくるんだけど、そこはオレは鎌倉だと思っていたら実は大磯だったとか(オレはテッキリ鎌倉だと思ってて、『夏色』のビデオ撮りの時に勝手に「同じ場所だ」って悦に入っていた)、制作話を聞く事ができた。
更に松原さんは、その後ジャニーズでバンドでデビューしたんだけど、その『アンク』っていうバンドのレコードもオレは持っていたことも判明!!それはリメイクのアニメ『鉄腕アトム』の主題歌で、そのレコードをオレは買ったのだ。
で、その時もジャケットに「あ、この人『夕陽が丘の総理大臣』に出ていた人に似てる」って思ったのをおぼろげに覚えていたのだ。いやぁ〜感激だったな〜。あの時テレビで見てた人に会えるなんて。何か主演の中村雅俊さんにテレビで会った時よりも感動したかも。
『金八先生』でいうと、「加藤まさる」の役の人とか、ひかる一平みたいに会うようなものだ。
「人に歴史あり」とは言うけど、とても不思議な気がした。
あと、当時17歳だったって事にも驚いた。つまり、オレとゆずの2人の年齢差よりも短いのだ。当時オレは12歳ぐらいだったから、何と5歳ぐらいしか変わらない。沖田浩之さんもそうだけど、あの年代の人たちって凄く大人っていうか年上に感じてたから。ゆずの2人もオレの事そんな風に思ってるのかな。そう思うとチョットショック.....。
○月×日
「ギブソン手に入れ、あの娘にブルースを聴かせよう」By チャボ
謙二は昨日のリベンジで、“ギャラクシー”勝ったみたい。
昨日お茶の水に行ったとき、かなり「ヨヒト買ってくれ!」って言ってきたギターがあった(笑)。その楽器屋は以前、ゆずの2人と行って北川君が今メインで使ってるギブソンの『160E』を買った所なんだけど、 そこにあったJ-200を「ポロ〜ン」って弾いた瞬間に「うぉ〜、欲しい!」って思ってしまった。別にギターを買いにきたわけでもなかったのに、でも謙二に言わせると「“出会い”とはそういうもんなんじゃ!」
ゆずのファンが作ったホームページをみてると、よく「あの〜の曲がアレンジされてイヤ」とか書いてあって、その元凶がどうもオレみたいなんだけど(笑)、この間ある街に行った時、そこのアーケードを夜歩いたら路上にゆずが10組はいた!その人口比率というか、人口密度は凄い数だ。みんなフォークギターでゆずの曲を弾き語ってた。
それを見たときに、「コアなファンはゆずはギター一本でやって欲しいって思うだろうな」と思った。
そのまんま、弾き語りできるからね。
それにしても、あの路上現象は異常だ。「凄い」と思うと同時に、「危険」だなとも思った。
この国は食いつきも早いけど、飽きっぽさも世界一。ここまでの現象があると、その反動もまた凄いものだ。
あの路上の人たちは、数年前にだったら化粧をしてビジュアル系になってかもしれない。10年前だったらバンドをやってかもしれない。20年前だったら、竹の子族になってたかもしれない(笑)。つまり「現象」にもなってるけど、「ファッション」にもなっているのだ。
音楽じゃなくても、社会的なことも「現象」になると、ワイドショーのように飽きられていく国だから、「危険」だと思った。でも、それを乗り越えていって初めて本物のアーティストになると思うから、この「現象」を自分達のものしてって欲しい。
○月×日
名機
昨日久々に、ひ・さ・び・さ・に・、謙二とパチンコをした。
下北でご飯を食べるために待ち合わせたんだけど、時間があったのでパチンコ屋に入った。そしたら、名機中の名機“ギャラクシー”があった。コレは昔、毎日のように謙二と行っていた笹塚のパチンコ屋にあった台で、ホント毎日行っては打っていた。
その“ギャラクシー”って何か夢があるんだよね。リーチになると、数字が伸び縮みして(オレ達はそれを「プニプニ」と言っている)、ドキドキしっぱなし。その台が今もあることに感激!夕食も忘れ、後で来た謙二とオレは久しぶりの“ギャラクシー”の前に並んで座って打ち始めた。
ものの2000円ほど使った頃だろうか、オレの台が「プニプニ」し始めた。
すると、「222」のビンゴ!もうめちゃめちゃ嬉しかった。
その日の夕食は当然オレ持ち。イヤー、嬉しかったなー。ちなみに謙二は何度も「プニプニ」が来たんだけど、ダメだった..。
最新情報によると、奴は今日も行ってるらしい(笑)。何てわかりやすい奴。
何かオレもまたハマリそう。
○月×日
最後の侍
千秋実さんが亡くなった。
これで、『七人の侍』の最後の一人がいなくなった。
七人の侍は一人もこの世にはいなくなったのだ。
何年か前、『風と共に去りぬ』の俳優、スタッフも含めた最後の一人が死んだっていうニュースを見たことがあるけど、この千秋さんの訃報は確実に「昭和」「戦争」という時代が過去のものになっていってるという事を実感する。一昨年の三船、去年の黒澤、淀長、そして千秋さん.....。素晴らしい作品をありがとう。ご冥福を祈ります。
千秋さんの『隠し砦の三悪人』での百姓役は永遠にボクの中で輝いています。
○月×日
一気に2000年!
このままじゃ、アッという間に2000年だ。
ノストラダムスの予言もはずれ、人類は滞りなく21世紀を迎えようとしている。
滞りもなく、って事もないか。今世紀で戦争のなかった日がのべ何日あったんだ?ほんの数日じゃないか?ますます日本人は抜け殻っぽくなってってるし、何処に向かってってるのかもわかんない。それでも21世紀はやってくる訳だ。ま、何にしてもまさに“世紀の瞬間”が間もなくやってくる。
ホントは2000年の正月は何かイベントとかやってみたいなーって思ってたけど、辞めた。何か誰も彼も騒ぎそうだから、ゆっくり田舎で迎えようかな?ミレニアム...。それか、関東福山会を集めて大々的に大晦日を盛り上げようかな?福山で(笑)。年越しライブin福山ってところか?
11月はオフをとって、イタリアにでも行こうと思ってたんだけど、何か急に面倒臭くなっちゃった。
「モード」が何か切り替わらないんだよな、今は。「死ぬほど休みたい!」って感じでもないし、とにかくオレの守護霊が(笑)、「ジッとしてろ」って言ってる。引っ越しもしようとも考えたんだけど、それも何か“違う”感じがしてる。意味はないんだけど.....。無理に海外じゃなくても、小樽とか、信州とか「日本がいいや」って思ってる。
うん、とにかく国内旅行だ。